「川崎市 藤子・F・不二雄ミュージアム」の「クリスマスフェア2012」。期間は11月22日〜12月25日。
シンボルツリーは高さ約9.3m、使用したLED電球約18000個!

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2011年9月3日にオープンした「川崎市 藤子・F・不二雄ミュージアム」。
6月15日のジャイアン誕生日会、夏に行われた「ハワイフェア〜スネ夫の夏休み〜」、ミュージアム一周年記念でもある、ドラえもん生誕100年前記念イベントなどなど、これまでいろいろなイベントが行われてきました。
なかでも、昨年12月から行われたクリスマスイベント「はじめてのクリスマス」は大好評。
今年は、「クリスマスフェア2012」というタイトルで開催。期間は、11月22日から12月25日までと、去年よりも1週間程度はやくスタート。

昨日21日、「クリスマスフェア2012」を翌日に控えたミュージアムを一足お先に見てきた。

ぜひとも押さえておきたいのは、のび太たちがよく遊んでいる空き地の土管や、どこでもドアが展示されている「はらっぱ」にある、シンボルツリー。高さ約9.3mのヤマモモの木と芝生を約18000個のLED電球で彩っている。
芝生にある電球でつくられたドラえもんの顔や、ツリーにぶら下がっているのび太がカワイイ。
去年のイルミネーションツリーは約7.6mの高さにLED約1300球、これだけでもすごかったけど、今年はもっとパワーアップしている。

ミュージアム全体がクリスマス一色になっており、展示室にはクリスマスにちなんだクリスマス限定カラー原画を6点展示。
ドラえもん巨大ガシャポンがある「みんなのひろば」には、「パーマン」や「コロ助」などのキャラクターやひみつ道具のオーナメントで飾り付けをされたクリスマスツリーも展示されている。プリクラもクリスマスバージョン(絵柄は10種類!)だ。

ほかにも、ミュージアムカフェに、「ドラえもんアイスケーキ クリスマススノーボール」や「ドラミちゃん ブッシュ・ド・ノエル」といったクリスマス限定新メニューも登場。ドラえもんの顔でグラタンアートされた「ドラグラタラン」がおすすめ。マカロニたっぷりでおいしいんだ。

シンボルツリーやクリスマス限定メニューに気を惹かれがちだけど、園内の壁に描かれているキャラクターがクリスマスの帽子をかぶっているのにも注目。ちょこんとサンタ帽をかぶっている(外ハネが隠れないように?)「エスパー魔美」がかわいくてお気に入り。


それにしても、アニメ「ドラえもん」は毎年クリスマススペシャルをやっているけど、原作『ドラえもん』コミックスで、クリスマスネタを取り扱っているのはあまり記憶にない。なんかありましたっけ? と『ドラえもん』に詳しいエキレビ!ライターのオグマナオトさんに聞いたら、「チッチッチ……、あるんだな、それが!」とどや顔で返ってきました。

「サンタえんとつ」(てんとう虫コミックス19巻収録)
どうしてもクリスマスプレゼントにテレビゲームが欲しいのび太は、サンタさんに手紙を出してお願いをすると、すぐに返事がくる。「ことしのプレゼントは『えらいひとのはなし』です。サンタクロース」。差出人はのび太のパパ。「こ、こんなのないや」とめそめそ泣き続けるのび太にドラえもんが出したのが「サンタえんとつ」。
欲しい物を紙に書いてえんとつのなかに入れるとなんでももらえるという素敵どうぐ。当然のように「テレビゲーム」と書くのび太。「えらいひとのはなし」を買いに出かけていたのび太のパパは道中知り合いの家にお呼ばれし、子どもたちが遊んでいるテレビゲーム(まだファミコンですらない、テニスゲームだ)に夢中になってしまう。結局パパは「えらいひとのはなし」をやめて、テレビゲームを買ってくる。

「サンタメール」「サンタえんとつ」(てんとう虫コミックス21巻収録)
いきなりパパから、「えらいひとのはなし」をプレゼントされるのび太。クリスマスは明日なのに、友だちと徹夜マージャン、という理由ではやめにプレゼントを渡され、「ゆめのない世の中になったなあ」「あんな楽しい思いは、もう二度とあじわえないのだな……」とのび太。
「住所氏名年齢と、希望するプレゼントをかいてポストに入れると、イブの夜サンタが届けにきてくれる」、ドラえもんが「サンタメール」を出しても、「いくらぼくでも、そんなうまい話信じるほど子どもじゃない」。今回ののび太、悟りすぎだー。
だめでもともと……とハガキを出してプレゼントをもらったのび太は、ジャイアンたちや、小さい子どもにもハガキを配るけど、どの子の家にもプレゼントは来ない。
「サンタメール」の正体は、二十二世紀のデパートへおもちゃをちゅうもんするハガキだった。真実を知ったのび太は、子どもたちをがっかりさせないために必死でプレゼントを集めにいく。

どちらも共通してるのは、「結局プレゼントは買っている」ということ(あと、パパが「えらいひとのはなし」好きすぎ)。サンタクロースが届けに来てくれる、という展開にならないのは、のび太にとってドラえもんこそが願いを叶えてくれるサンタクロースだからじゃないかな(どや顔)。

(原作の)「ドラえもん」世界にサンタクロースはいないんだな、と思っていたら、いました。『ドラえもん のび太とブリキの迷宮』。ロボット文明が発達して、人間がロボットの支配下に置かれてしまったチャモチャ星にサンタクロースを発見! 人間の子どもたちはとらわれてしまっため、プレゼントを届ける子がいないから、引退しているという設定。
「ワタシの人生ハモウオワッタト思ッタガ…、コンナニ大ゼイの人間ノ子ドモガノコッテイテクレタトハ!」」。のび太たちを見つけて大喜びでプレゼントをくれるサンタクロース。原作だとロボットだけど、映画版だと人間になっている。


本日、11月22日は「クリスマスフェア2012」初日、「イルミネーション点灯式」も行われるそう。ミュージアムは完全予約制なので、「よし、じゃあ今日行こう!」とできないのはつらいところだけど、今日行く人たちはかなりラッキーだよー。楽しんできてね!
(加藤レイズナ)