トヨタ2000GTのフロントタイヤの後ろにある四角い蓋。プロペラ世代の戦闘機にありそうな造形で、トヨタ2000GTのデザインを印象づけるモチーフとしても際立っています。


しかし、この中に何が入っているのか知っている人はあまり多くは無いようです。


実はこの中には・・・



エアクリーナーが入っているのです。反対側にはバッテリー。



エンジンルーム側から見ると容易にアクセスできるようになっています。



そこから手を突っ込み開閉のクリップを動かすと開く仕組みになっています。



ですからキャブレターについているボックスはエアクリーナーボックスではなく、エアクリーナーから来たきれいな空気をそのままキャブレターに繋ぐためのものなのです。


当時のエアクリーナーの素材では、エンジンルームに収まるサイズで3連キャブレターに空気をまわせるものを作れなかったのではないでしょうか。だから、より大きな容量を求めてフロントタイヤの後にエアクリーナーを設けたと考えるとつじつまが合う気がします。



この四角い蓋の上にはTOYOTA2000GTのエンブレム。このエンブレムは七宝焼き、それもかなり高等な技術を要するクロワゾネ製法が使われているといわれます。クロワゾネ製法は現在だとパテック・フィリップなどの超高級時計の文字盤などにしか見ることの出来ない技法です。


(北森涼介)


 


 



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