ある購買課長の挑戦(前篇)/野町 直弘
やや物語調で「とある購買課長」のサプライヤマネジメントへの挑戦について全3回シリーズで語りたいと思います。肩の力を抜いてお付き合いくだされば幸いです。
「私はこのプロジェクトに参加することで合併後のトラブルの連続、大量解雇、責任の押し付け合い、などのどん底から這い上がれました。最初に『このプロジェクトXに参加してみませんか』とお声掛けいただいた藤元課長には感謝の気持ちでいっぱいです。。・・本当に有難うございました。」
ある電子部品製造企業のA専務が涙をこらえながら話をなさった。
一瞬静寂が訪れたがその後会場からは割れんばかりの拍手が響き渡った。
ある冬のことでした。関西のある企業さんより招待され、私はプロジェクトXの発表会に参加しました。
このプロジェクトXは5年前からスタートした現場改革のプロジェクトです。
発表会には関係会社も含む30社程度の企業から数百人が参加する年に一度の盛大な成果発表会でだったのです。
その規模感も初めて参加した私を容易に驚かせることにつながりました。
A専務の会社は中堅電子部品製造業であり、約1.5年前にある中堅企業とほぼ対等な資本比率で合併され、A専務はとある事業とその事業部の主力工場の統合に責任を持つ立場でした。
A専務の企業では統合後、統合会社間の文化の違いや生産システム、生産方式の違いなどから従業員のモチベーションが低下し始めたことから負の連鎖にはまりました。製品品質はトラブルの連続、品質だけでなく、生産システムのトラブルによって受注していないものを生産し余剰在庫が工場内に山のように積まれている。営業や客先からは納期確認の矢のような催促があり、工場側もその対応に毎日追われるばかり。
また安定生産稼働が依然として確立していないにも関わらず、期間従業員やパート社員の大量解雇をしなければ企業収益の確保ができず、涙を流しながら首を切らざるを得ない、そんな毎日でした。
続きはこちら
「私はこのプロジェクトに参加することで合併後のトラブルの連続、大量解雇、責任の押し付け合い、などのどん底から這い上がれました。最初に『このプロジェクトXに参加してみませんか』とお声掛けいただいた藤元課長には感謝の気持ちでいっぱいです。。・・本当に有難うございました。」
一瞬静寂が訪れたがその後会場からは割れんばかりの拍手が響き渡った。
ある冬のことでした。関西のある企業さんより招待され、私はプロジェクトXの発表会に参加しました。
このプロジェクトXは5年前からスタートした現場改革のプロジェクトです。
発表会には関係会社も含む30社程度の企業から数百人が参加する年に一度の盛大な成果発表会でだったのです。
その規模感も初めて参加した私を容易に驚かせることにつながりました。
A専務の会社は中堅電子部品製造業であり、約1.5年前にある中堅企業とほぼ対等な資本比率で合併され、A専務はとある事業とその事業部の主力工場の統合に責任を持つ立場でした。
A専務の企業では統合後、統合会社間の文化の違いや生産システム、生産方式の違いなどから従業員のモチベーションが低下し始めたことから負の連鎖にはまりました。製品品質はトラブルの連続、品質だけでなく、生産システムのトラブルによって受注していないものを生産し余剰在庫が工場内に山のように積まれている。営業や客先からは納期確認の矢のような催促があり、工場側もその対応に毎日追われるばかり。
また安定生産稼働が依然として確立していないにも関わらず、期間従業員やパート社員の大量解雇をしなければ企業収益の確保ができず、涙を流しながら首を切らざるを得ない、そんな毎日でした。
続きはこちら