今月2日、サッカーW杯アジア3次予選、対北朝鮮戦では、後半ロスタイムに吉田麻也が劇的なゴールを決め、日本が勝利を挙げた。

戦前から日本テレビ「Going! Sports＆News」番組内のトーク企画の場においても、ライバル心を剥き出しにして言い争っていたのが、吉田と北朝鮮代表チョン・テセだったが、試合から約半月が経ち、同番組の企画で再び対面した両者が、今回の試合を振り返った。

「こんなに人と会いたくないと思ったのは、はじめてだよ」と苦笑いを浮かべるテセ。試合中、吉田とのマッチアップで印象に残ったシーンを訊かれると「ずばり空中戦」と答え、「ボールを受けれるシーン自体が、ゴールキックからの空中戦しかなかったし、麻也とのマッチアップを意識してたから、そこで一番身体の当たりが多くなるのが空中戦だった」と説明した。

実際、前半9分の競り合いでは、大きくジャンプしたテセの右足が吉田の脇腹を直撃しており、当の吉田も「最初の競り合いは、本当にアバラが折れたと思った。傷は消えたけど、傷入ってましたからね。初っ端来たなと思いました」と明かし、激闘の裏側を語る。

また、吉田は、前半31分、テセの突破を吉田と内田の二人でボールを奪ったシーンを挙げ、「僕がテセさんを押して、ウッチーが足元をすくいに行く。とにかく、テセさんをノーファールで転ばせて、ダメージというか、“今日、やり辛いな”っていう雰囲気を持たせること。テセさんを強く潰すことで、北朝鮮に“今日は難しいな”っていう雰囲気も必要だった」と説明するや、今度はテセが「ウッチーに削られた傷、まだ残ってんすよね」と明かす。

それでも、「試合中にちょっと喋った」というテセ。二人には「埼スタ、静かだねって言って」（テセ）、「僕からしたら、“埼スタ静かか？”、“何言ってんだ、この人”って思って」（吉田）、「全然試合に集中できたし、そういう面ではアウェーの利は日本に少ないかなと思って」（テセ）というやり取りがあったようだが、最後に訪れた吉田のゴールについては「教科書通りのヘディングシュート。腹立ちました。吉田麻也がゴールを決めた。それ、俺の仕事って。悔しかったですね」と、悔しさを滲ませるテセであった。

そんな二人の（日本代表×北朝鮮代表）第2ラウンドは、11月。テセが「もうちょっと自分の特徴を活かしたプレーで対戦したい」と意気込むと、吉田は「テセさんがやりたいことをやらせないのが僕の仕事なので。ブルドーザーとか言われていますけど、意外に駆け引きとかしてくるので、気を付けたいです」と語り、ガッチリと握手を交わした。

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