7月31日に幕を下ろした世界水泳2011で、日本は銀メダル4個、銅メダル2個の結果に終わった。メダルの総数は6個と目標をクリアしたが、3大会ぶりに金メダル獲得を逃し、来年のロンドン五輪に向けて一抹の不安を覚える結果となった。

結果を不安視する声も目立つ今大会の日本選手団であったが、地元中国メディアにひときわ大きく紹介された日本人選手がいた。女子200メートル自由形の上田春佳だ。タイムこそ世界のトップクラスにまだまだ及ばないものの、モデル級とも称されるその美貌が中国メディアの注目を引いたようで、大会のガイドブックではメダル候補との触れ込みで紹介されていた。

上田は東京都出身の23歳。身長177cmの大器で、武蔵野高時代にはインターハイで200メートル自由形、400メートル自由形で二冠達成、千葉すずが保持していた高校日本記録も更新するなど、女子自由形の将来を背負って立つ若手として注目された。

日本大学進学後も着々とステップアップし、2008年の北京五輪では日本新記録をマークして準決勝に進んだ。現在は北島康介ら有力選手が拠点とする東京スイミングセンターに所属。今大会は14位でフィニッシュしたが、日本が誇るモデル系スイマーとして、ロンドン五輪での飛躍が期待される。

ちなみに、同種目で1位に輝いたのは北京五輪の金メダリスト、フェデリカ・ペレグリーニ(イタリア)。こちらは有名ファッション誌でモデルをつとめるという、正真正銘のモデル兼スイマーだ。ロンドンの地で、上田がフェデリカ・ペデグリーニとメダル争いをする姿を見たいものだ。