マンチェスター・ユナイテッドのアレックス・ファーガソン監督は、スペイン行きが噂されるMFクリスティアーノ・ロナウドの去就について、「オールド・トラフォード以上の場所はない」と語り、移籍の可能性を全面的に否定した。

 ロナウドの去就問題を再燃させたのは、6日にロンドンのエミレーツ・スタジアムで行なわれたブラジル対ポルトガルの親善試合。ロナウドの代理人であるホルヘ・メンデスが、バルセロナのスポーツ・ディレクターを務めるチキ・ベギリスタインの隣で試合を観戦する姿が目撃されたからだ。

 しかしファーガソンは、ロナウドの潜在能力を極限にまで引き出す環境が揃うのは、マンチェスターだけであると力説する。

「クリスティアーノは現時点でおそらく世界最高の選手であり、その能力を最大限に生かせる環境がここには揃っている。スペインに行けば、過ごしやすい気候に恵まれるかもしれない。しかし、マンチェスター・ユナイテッドでプレーするメリットは大きい。オールド・トラフォードには、毎試合のように7万6000人以上の観客が詰め掛ける。バルセロナやレアル・マドリー、さらにACミランといったクラブでも、ビッグゲームであればスタジアムを満員にするだろう。しかし、オールド・トラフォードのように、毎週満員になることはあり得ない。クリスティアーノは、自分が素晴らしい環境でプレーしていることをよく知っているよ」

 さらに、ロナウドの去就について、「あらためてクリスティアーノと話をする必要はない」と、残留に絶対の自信をみせるファーガソン。マンUの黄金期再現を目論む老将にとって、クラブの中心を担う若き背番号7の移籍など、もってのほかといったところだろう。