2日夜のセリエA第22節カターニャ対パレルモ戦で起きた“警官殺害”事件により、一時中断していたセリエAが11日から再開する。安全基準に達していないスタジアムを無観客試合にするなど、“スタジアムの安全徹底”が再開の絶対条件となった。

スタジアム観戦の危険が囁かれるなか、今季絶好調のパレルモが真っ先に動いた。再開試合となるセリエA第23節エンポリ戦(ホーム開催)で、16歳以下の子供(1991年1月1日以降生まれ)を対象に1300席を無料とする方針を発表した。親子連れ限定のこのアイディアをパレルモ会長ザンパリーニは「暴力反対への第一歩。家族で安心してスタジアムに足を運んで貰えれば」と自信を持って説明した。

事件直後、犠牲者となった警官の家族に10万ユーロ(約1500万円)を寄付したザンパリーニ会長。歯に衣着せぬ発言でしばしば物議を醸す名物会長だが、根底にはカルチョへの深い情熱がある。

佐藤 貴洋