“ロナウジーニョはどうしたのか?”。ロナウジーニョのその低調なパフォーマンスに批判の声が挙がっている。ロナウジーニョのプレーを見ればそう批判されるのも致し方ないところだが、出来の悪さを一番感じているのは彼自身だろう。自分のプレーに納得できず、批判を受けても当然だと語るロナウジーニョだが、日曜日(28日)のセルタ戦には期待していて欲しいと前向きさを見せている。

「確かにチームはベストの状態とは言えない。だから批判を受け入れる必要もある。でも、僕らは良い道をたどっているし、この状況を乗り越えられると信じている。ファンは僕らのハイレベルなプレーを見ることに慣れてしまっている。僕がそのレベルにないっていないから、いろいろ言われる。でも、それが僕のモチベーションにもなっているんだ。2007年になってからたった3試合しかしていない。僕は自分に自信を持っている。日曜日には良いプレーを見せるつもりだし、チームの勝利のために戦うつもりだ」。

 そう語るロナウジーニョは、サミュエル・エトー、レオ・メッシの不在という大きな穴もチームで補う必要があるとも。

 その一方でバルサのトレーニング方法に批判の声も挙がっている。しかし、「そういった批判は理解できない。僕がここに来た時からチームは同じやり方でいつもトレーニングしているんだから」と異を唱えている。カンプ・ノウでのナスティック戦ではロナウジーニョにブーイングが起きていた。「ブーイングされていたのは分からなかったよ。でも、良くないプレーをしたら、ブーイングする権利がファンにはあるんだ。当然のことだよ」とロナウジーニョは真摯に受け止めるつもりでもいる。

 バルサとの契約延長の交渉は止まったままとなり、イタリアではACミラン行き、イングランドではチェルシー行き、そしてアメリカ行き、とロナウジーニョの将来を世界各国のメディアが取り上げている中本人は至って冷静だ。

「契約延長については自然な成り行きにまかせている。あせる必要はないよ。それに、僕はバルサのことしか考えていない。他のクラブでプレーすることは想像できない。タイトル獲得のためにチームのために精一杯プレーすることが僕の唯一の目標だ。アメリカ?ないよ。バルサのことだけ考えている」。

 これまでと同じ今のところバルサを出て行く気はないことを繰り返すロナウジーニョ。不甲斐ないプレーに一番腹を立てているのはロナウジーニョ自身だろう。その悔しさをバネに本来のパフォーマンスを取り戻すべくトレーニングに励むロナウジーニョ。彼が言ったように日曜日のセルタ戦に期待したい。

(スペイン通信)