リーグ・アンの首位を独走するリヨン。24日に行なわれた対ボルドー戦は、精彩を欠いて1-2で敗れた。ホームでの黒星は今シーズン初めて。また13日のトゥールーズ戦に続いて、今季初の連敗となった。リーグ戦では昨年12月17日以来、勝ち星がない。

 ボルドーは前半開始早々、フリーでパスを受けてゴール前に突進したダルシュビルがゴールキーパーの危険なタックルで倒され、ペナルティーを得て先制。続く前半27分には、左からのセンタリングをミクーがフリーで頭に合わせて追加点をあげた。

 今シーズンは後半の得点率が72.5%(とくに76分〜90分は32.5%)というスロースターターのリヨン。2点のビハインドを追って猛攻を仕掛けるが、守護神ラメ(元フランス代表)を中心とするボルドーの堅いディフェンスに阻まれた。

 リヨンは後半58分、23日に契約したばかりのミラン・バロシュ(チェコ代表)を投入、2トップにして猛攻を続けた。攻撃に厚みを増したことが奏功し、その6分後にはジュニーニョの絶妙なフリーキックにフレッヂが頭で合わせて1点を返す。バロシュもチーム合流後間もないことを感じさせない動きで相手ゴールを再三脅かしたが、得点はならなかった。

 試合終了が近づくにつれ、普段は冷静なジュニーニョが危険なタックルをするなど、リヨンの選手たちにはゲームを完全に支配できない苛立ちが感じられた。常勝チームゆえの重圧と、連戦による疲れが顕著に表れた一戦だった。

 リヨンのウリエ監督は試合後、「レキップ」紙のインタビューに答え、「引き分けに値する試合だった」と終始押し気味だった展開で敗れたことを悔やんだものの、「いい試合だった。負けたときは相手をほめなければならない」と次のボルドー戦(3月31日のリーグ杯決勝)での雪辱を誓った。

 マルセイユが調子を上げているが、ランスが敗れたため、2位との勝ち点差は14ポイントと変わらない。リーグ戦次節(27日ニース戦)の後は、そのマルセイユとフランス杯ベスト8進出をかけ31日に対戦する。今シーズン初めてピンチらしいピンチを迎えたリヨンと波に乗るマルセイユ、大一番の期待がかかる。