松山英樹「一番いいショット」からのイーグル締めに右ガッツ 日没間際の打撃練習場に残ったのは石川と2人
◆男子プロゴルフツアー ダンロップフェニックス 第2日(15日、宮崎・フェニックスCC=7042ヤード、パー71)
8位から出た2014年大会覇者の松山英樹(32)=LEXUS=は1イーグル、5バーディー、1ボギーの65をマークし、通算10アンダーでトップと4打差の2位に浮上した。同組で回った前週の三井住友VISA太平洋マスターズ優勝の石川遼(33)=カシオ=は68で3アンダー36位、16歳のアマチュア・松山茉生(まお、福井工大福井高1年)は67でイーブンパー58位で決勝ラウンドに進んだ。62で回ったマックス・マクグリービー(米国)が14アンダーで単独首位に立った。
18番パー5。松山は4メートルのイーグルパットを決め、右拳を握った。「ずっと曲がっていたので、思いっきり振ったれと思って振ったら、今日一番いいショットが打てた」。フォローの風に乗せドライバーでかっ飛ばし、187ヤードの第2打を8番アイアンでピン左下4メートルにつけた。ティーショットが左右に散り続けた一日の最後に出た会心の一打は、週末の逆転劇を予感させた。
同学年の石川と、2年前に自身が指導役を務めたジュニアレッスン会から注目していたアマチュアの茉生と2日間を同組で回った。「すごく楽しかったし、今日は3人ともそこそこのプレーはできたと思うので、すごくいいラウンドだった」。飛ばし屋の茉生は9月のバンテリン東海クラシックのドラコン大会で349・6ヤードを記録した逸材。開幕前から気に懸けていた。「茉生君は飛ぶので、その飛距離に圧倒されると思う。そこに対して冷静に自分のスイングをやっていけるかっていうのもすごく楽しみ」と話していた。松山の今大会の平均飛距離は第1ラウンドが315・88ヤード、第2ラウンドは318・95ヤードでともに1位。「僕は(茉生を)意識して振っていた。何回か勝ったのでよかった」とはにかんだ。
トップのマクグリービーが独走態勢を築くなか、食らいついた。「すごいなと思いながら、少しでも伸ばしていけたらと思っていた。13、14番で(バーディーを)取れてよかった」と振り返った。「昨日できて今日できなかった部分もたくさんあるので、しっかりと反省してできれば」と口にし向かった打撃練習場で、日没間際の午後5時10分まで打ち込んだ。最後に残ったのは、松山と石川だった。志高く、己のゴルフ道を究めていく。(高木 恵)