侍男だ小園4安打 同点タイムリー走っても存在感 今回も活躍の予感しかない「自分の結果より、チーム」
「ラグザス 侍ジャパンシリーズ2024、日本代表7−1チェコ代表」(9日、バンテリンドーム)
「ラグザス 侍ジャパンシリーズ2024」が行われ、日本代表はチェコ代表と強化試合第1戦を戦い、7−1で逆転勝ちした。「2番・二塁」で出場した広島・小園海斗内野手(24)は同点打を含む4安打1打点をマーク。昨年のアジアプロ野球チャンピオンシップでも大活躍しており、2連覇を目指す大会本番へ期待感を抱かせた。日本は10日もチェコと強化試合を行い、13日にオーストラリアとの1次リーグ初戦に臨む。
名古屋の地で派手に戦闘モードへ突入した。打って走って、ヘッドスライディングも披露。土まみれの日の丸ユニホームで小園がグラウンドを駆け回った。才木&森下の阪神勢に挟まれる形でお立ち台に上がった背番号51は「とにかく後ろにつなぐことが僕の持ち味ですし、役割だと思っているので続けようと思います」と表情を引き締めた。
泥くさく安打を重ねていった。初回は1死から追い込まれてからの低めの変化球に片手1本で対応して左前打。1点を追う三回は2死三塁の得点機で、9球目の低めへ落ちていく変化球をバットに当てて遊前への同点適時内野安打とし、対応力の高さを見せつけた。六回にも一塁へのゴロを俊足生かして内野安打。「いいところに転がってくれたりしたので良かったですし、そういう野球ができたら自分はいいかなと思います」と足元を見つめた。
六回は安打を放った後に三塁まで進み、栗原が放った左翼定位置より前の飛球で果敢にタッチアップを決め、勝ち越しの生還。七回無死二塁でも右前へクリーンヒットを放ち、最後まで勢いが途切れることはなかった。
昨年のアジアプロ野球チャンピオンシップでも、全4試合に遊撃としてフル出場し、打率・412の大活躍を見せた。今回の宮崎での事前合宿では打撃の状態について「いいとは言えない」と話していたが、打ち出したら止まらないストロングポイントは健在だ。
今代表では今季の広島では出場のなかった二塁を守り、打順も5日の練習試合・広島戦では4番起用だったが、この日は2番起用。攻守で臨機応変な対応が求められる立ち位置にいる中、「打順は関係ないですし、守備位置も関係ない。ここと言われたところで頑張りたい」と粉骨砕身の姿勢を貫く。
本大会は3日後に迫っている。「勝ちにしっかりこだわらないといけないと思いますし、自分の結果より、チームが勝てればいいので、何か貢献できればと思います」と小園。世界一へ、チームをけん引していく準備は整った。