女子シングルフリーで演技する青木祐奈【写真:荒川祐史】

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GPシリーズ第4戦・NHK杯

 フィギュアスケートのグランプリ(GP)シリーズ第4戦・NHK杯は9日、東京・代々木第一体育館で女子フリーが行われ、ショートプログラム(SP)3位の22歳・青木祐奈(MFアカデミー)が125.29点、合計195.07点で3位に入り、初のGPシリーズ表彰台に立った。

 持てる力は出し切った。滑り終えた青木はキス・アンド・クライで緊張の面持ちで得点を待つ。125.29点、合計195.07点が表示されると2人を残して暫定1位に立ち、表彰台が確定。その瞬間、目から大粒の涙がこぼれ、会場の喝采を浴びた。大学最終年だった昨シーズン限りで一度は引退を考えていたが、翻意して現役続行。覚悟を決めて挑んだシーズンで初のGPシリーズ表彰台となった。

 演技後の取材では「フリーの演技自体、技術的には満足する演技はできなかったけど、この会場でのびのびと楽しんで滑れた。点数が出た時はちょっとがっかりしたんですけど、順位が表彰台に乗れると決まって、ジュニアの時から合わせて表彰台に乗るのは初めてなので、感極まってしまいました」と振り返った。

 さらに「去年、引退を考えて臨んだNHK杯で(5位に入り)見た景色から(現役を)続行と決めたので、さらに順位を上げて自分の納得できた演技で終われたのは1年間よく頑張って来たなと褒めてあげたいし、それをさらに自信につなげていきたいなと思います」と想いを吐露した。

 NHKの中継では解説を務めた宮原知子さんも「私まで泣いちゃうそう、うれしいです」と話した。

(THE ANSWER編集部)