八ヶ岳南麓はもう冬の始まり

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 【八ヶ岳のんびり起業日記・3】 10月下旬からもう一段寒くなりました。11月の最低気温は1桁です。昼間は晴れていれば気持ちいいのですが、それでも20℃まで上がることも少なくなりました。徐々に紅葉も進んでいて秋が深まっているなあ、と実感できます。仕事で東京に出かけることがあるのですが、東京はまだまだ暖かいですし、ほとんど紅葉していませんよね。秋というより、まだ夏の終わりという感じ。八ヶ岳ではそろそろ冬の始まり。夜は薪ストーブの出番です。薪ストーブは灯油ストーブと違ってじわじわと温まります。揺れる炎にも癒されるし。まだ真冬の寒さまで厳しくもないので、のんびりできる気持ちいい季節なんです。

●八ヶ岳にはおいしいワインがたくさん! 11月は山梨ヌーボーの季節



 11月というとボージョレ・ヌーボー解禁日がありますが、実は山梨ヌーボーというのもあるのをご存じでしたか。僕が暮らしている山梨県はワインの生産量が日本一。勝沼を中心にたくさんワイナリーがあります。

 そして、山梨ワインの新酒を祝う山梨ヌーボー解禁日というのがあるんです。それが11月3日。山梨ヌーボーは100%山梨産の葡萄を使って県内で醸造すること、品種も山梨由来の葡萄(甲州、ベーリーAなど)を使うこと、など指定があります。ヌーボー解禁に合わせて山梨各地でワインイベントも開催されます。ワイン好きな人はぜひこの時期に遊びにきてください。

こんな感じで毎年新酒が発売(これは2022年のワインボトル)

●田舎でのんびり起業は好き・得意を仕事にする



 さて、お仕事の話。前回の記事で僕は複数の仕事で収入を得ている、という話を紹介しました。今回はその複数の仕事を「どうやって創るのか?」というお話です。

<前回記事>

田舎でのんびり起業は複業が基本です! 10月になって一気に寒くなった八ヶ岳南麓

https://www.bcnretail.com/market/detail/20241026_463812.html

●まずはTo Be(ありたい姿)を言語化していく



 まずは、To Be(ありたい姿)を言語化してみましょう。ここでのポイントはTo Do(やりたいこと)ではなくTo Be(ありたい姿)を言語化する、ということです。

 「起業するぞ!」と考えると、すぐにWebデザイナーとか、ライターとか、コンサルタントなどの職業を考えがちですが、それはTo Doに過ぎません。その前にTo Be(ありたい姿)を言語化していきましょう。なぜなら、職業(To Do)はTo Beを実現する手段に過ぎないからです。大事なことはどんな仕事であれ、あなたが望む暮らしを手に入れることですよね。

 これは具体的なことだけでなく、抽象的な言葉も一緒に考えるのがおすすめです。自律性を持って自分で決められるとか、周囲と衝突せず穏やかに過ごす、といった抽象的な言葉の方が本質を表すこともありますよ。

●好き・得意をマネタイズする方法を考える



 To Beがハッキリしたら、いよいよそれを手に入れる方法(To Do)を考えましょう。これは好き・得意をマネタイズする方法を考える、ということです。

 「どんなことなら事業化できるんだろう?」と考えた際は、できるだけたくさん考えてみるといいですよ。田舎のスモールビジネスはほとんどの人が複業です。実はこれは田舎では単価の高い高収益ビジネスが難しい、という事情もあるんですが(詳しくは前回記事を参照)。

 ですがTo Be(ありたい姿)を実現するオプションがたくさんある、って素敵なことじゃないですか。たくさんの中から実現性の高そうなものを選んでいけばいいので、選択肢はできるだけたくさん書き出してみましょう。

●好き・得意なことで起業すれば自然と成長する



 実際のところ、好き・得意なことで起業する方が成功率は高いんです。というのも、正直なところ起業初期は試行錯誤が当たり前。簡単には軌道には乗りません。

 そんな時、好き・得意なことでなければ集中し続けることも辛くなってしまいます。逆にいえば、好き・得意なことには自然と夢中になってしまうもの。試行錯誤も、ゲームのように楽しみながら乗り越えることができます。

 また、好き・得意なことは集中して取り組めるので成長が早い、というのもメリットです。スモールビジネスは既存業種での起業が一般的。必ず既に競合他社がいるマーケットです。あなたの優位性を作るためにも好き・得意なことで起業すれば自然と成長できますよ。

秋の八ヶ岳 ここでのんびり働き暮らす姿が僕のTo Beでした

●僕も好きと得意を仕事にして暮らしています



 好きと得意を仕事にするって、楽しいですよ。僕は主に三つの事業を営んでいるんですが、いずれも好きと得意を事業化しているので仕事をしていて楽しいんです。

 一つは、中小企業向けのコンサルティングです。30年以上、IT業界で働いていたのでITツールに関してはそれなりに知見があります。自分の会社のIT環境も、自分で選んで自分で構築・設定しています。そこで、その経験(得意)を生かして従業員20人以下の中小企業に特化したDXコンサルを営んでいます。

 もう一つは、地域関係人口創出事業。ワーケーション誘致や移住支援、地域起業などで地域を活性化させる事業です。僕自身が八ヶ岳で暮らすようになって、すごくQoLが上がって幸福度も爆上がりしたんです。そこで僕の経験が同じような暮らしを望む人の役に立てれば嬉しいなと思い、この事業を始めました。僕の八ヶ岳ラブを全面に出した推し活のような感じで楽しみながらやっています。

 最後の一つは、個人向けの事業。田舎でのんびり起業を目指す人を応援する起業支援です。僕は移住セミナーなども開催しているので、移住希望者と話をする機会が多いのです。潜在的に移住を望んでいるが仕事や収入が不安で、一歩踏み出せずにいる人が多いことに気づきました。そこで、田舎暮らしとスモールビジネス起業を組み合わせた「田舎でのんびり起業」を提唱しています。これはまさに、好きを突き詰めた事業です。

●田舎でのんびり起業してみない?



 まずは好きなこと・得意なことでマネタイズできることがないか、じっくり考えてみましょう。あなたにとっては当たり前だけれど、他人にとってはお金を払ってでも解決したいものが見つけられればそこに事業化チャンスがあります。

 好き・得意で起業するメリットは、なんといっても仕事が楽しくなることです。せっかく田舎で暮らすのですからゆったりと、好きなことを楽しむ暮らしを目指したいですよね。もちろん生活コストの適正化や複数の収益源を確保するといった原則を忘れずに!

 今回は「田舎でのんびり起業」は好き・得意を事業化する、というお話をしました。今後もこの連載や僕の田舎でのんびり起業コミュニティ「ヤツビジ」で起業に役立つ情報や僕自身の経験も伝えていきます。ご興味のある方からのご質問・ご相談もお待ちしております!(TMR・玉利裕重)

■Profile

玉利裕重(たまさん)

八ヶ岳南麓のひとり法人(TMR)代表。外資系IT企業からのんびり田舎暮らしへ。起業コミュニティプログラム「ヤツビジ」を運営し、「田舎でのんびり起業」を目指す個人を応援している。お問合せ・ご相談はこちらのメールへどうぞ( contact@tmr-llc.jp )