Image: Kyle Barr / Gizmodo US

“模倣は最大の賛辞”なんて言ったりもしますが、もしそうだとしたら、MicrosoftとEpicは今とても光栄に思っているはず。

Appleが新しいゲーム専用のアプリストアを立ち上げるという噂を、9to5Macが報じました。

Appleのゲーム専用ストアがリリースされる?

Appleは最近、ゲームに注力しているようです。今年の初めには、iOS、iPad、Mac のエコシステムでプレイできる注目のゲームを披露するイベントに米Gizmodoも招待されました。

新しく展開される予定のAppleのゲームストアは、Game Centerの機能の一部を組み合わせた「App Storeのようなアプリ」とのこと。App StoreとApple Arcadeのタイトルがアップされるそうです。

ゲームタイトルの総数はWindows PCでプレイできるゲームに比べるとまだまだ少ないですが、『Frostpunk 2』などの新作ゲームも含まれており、プレイできるタイトルの数は増えています。ただし、そのペースは正直なところ遅いように感じます。iOS 18では、Game Porting Toolkitをアップグレードし、開発者がmacOSゲームをiOSに移植できるようになりました。

また、ユーザーは複数のタブをつくることも可能。ひとつは友達用、もうひとつは過去のプレイ習慣に基づいたゲームの提案、リーダーボード用の追加のタブなどもあるかもしれません。

9to5Macによると、Appleはゲーム内の通信においてFaceTimeまたはiMessageを利用できるように取り組んでいるそう。とはいえ、ほとんどのゲーマーは引き続きDiscordを好んで使うと思いますが…。Appleがゲームのエコシステムをつくり上げることによって、Discordを知らないファミリー層などにはこのサービスはウケるかもしれませんね。

Epicと全面的に対抗する姿勢

これだけ聞くと、iPhoneで使えるXboxアプリのようで便利そうですが、このタイミングのリークは、Epic Gamesと同社CEOのTim Sweeneyに打撃を与えるための恣意的な試みのようにも思えます。Epic Gamesは2024年8月に、ようやくiOSでEpic Gamesストアを立ち上げることができましたが、リリースが許されたのはEUのみ。他の地域のAppleユーザーは、サードパーティのアプリストアに対する公式サポートを受けることができません。

過去にEpic Gamesは、GoogleとAppleの両社に対し、アプリに自社のアプリ決済手段の使用を強制しているとして訴訟を起こしたことがあります。俗にいう「フォートナイト裁判」です。結果、Googleに対しては原告側の主張を認めた一方、Appleの場合はEpicの敗訴となりました。現在でも、Epicを含むサードパーティは、Appleに対してアプリ内取引にかかる30%、いわゆる「Apple税」を支払い続けています。

Appleによる模倣行為は「シャーロッキング」と呼ばれていて、Appleが他社の成功したアプリや機能を真似して、自社の製品やサービスに取り込む戦略は、長い間批判されてきました。ちなみに、この名称はAppleが1990年代にリリースしたファインダーアプリ「Sherlock」が、サードパーティのファインダーアプリ「Watson」にとてもよく似ていたことに由来します。

2024年10月初旬、米連邦判事はGoogle がモバイルOSをサードパーティのアプリストアに開放しなければならないと宣言しました。Googleは依然、独占権を握っていますが、Googleに命令の執行猶予を与え、控訴手続きが進む間、Googleは引き続きアプリにGoogle Playの課金を許可しました。いずれにせよ、MicrosoftはAndroid上でXboxと競合する独自のアプリストアを立ち上げるため、この瞬間を狙っていたのではないでしょうか。

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