ありえない!世にも奇妙な退場になった珍事件ワースト7

写真拡大 (全2枚)

サッカーでは試合中にイエローカードを2枚、レッドカードを1枚貰うと退場になる。その理由は様々だが、ここでは近年にあった世にも珍しい退場劇をまとめてみる。

トイレ(行ってない)

人間にとって排尿は生理的欲求だが、サッカーの試合中だとアウトになることもある。

2023年3月、元ユヴェントスFWクリスティアン・ブニーノは、痛恨の退場を宣告されてしまった。

セリエCでプレーする所属する彼は、途中出場する直前にスタジアムの隅で排尿しているのを審判に見つかると一発レッドカード…。なんとプレーする前に退場を宣告されてしまったのだ。

監督は「ルールなので適用されなければいけない。だが、審判には常識的な判断をして欲しかった。彼は誰も傷つけていないし、誰も見ていないんだからね。イエローで済まされるのを望んでいたが…」とこぼしていた。

2024年8月にはペルーでも試合中にトイレを我慢できなかった選手が反スポーツ的行為でレッドカードを提示されている。

味方同士でケンカ

サッカー史に残る悪名高き事件が起きたのは2005年。ニューカッスルのリー・ボウヤーとキーロン・ダイアーがアストン・ヴィラ戦で大喧嘩を起こすと、2人ともレッドカードで退場を宣告されてしまったのだ。

仲裁に入ったヴィラのギャレス・バリーは「こんなのは見たくないし、見たこともない」は呆れ返り、ニューカッスルの主将アラン・シアラーも「お前らはクソだ、クラブを愚弄してる」とブチ切れた。

ダイアーによれば、ビルドアップについての見解の相違が原因だったとか。後に両者は謝罪している。

2016年には英2部シェフィールド・ウェンズデイ対プレストン戦で同じ事態が起きた。

プレストンFW2人がケンカを起こすと、ともにレッドカードで一発退場に…。このときはパスが原因だったとか。

そして、2021年の北アイルランド1部リーグでも同じようなことがあった。

29歳のGKは失点直後にミスした22歳の味方DFを顔面パンチ!味方を殴ったGKは一発退場…。また、2021年8月にはトルコの名門ガラタサライでも試合中に味方を殴った選手が一発退場になっている。

試合に乱入した不届き者を成敗

2011年、オランダのAZ対アヤックス戦に男が乱入。男は酒に酔った19歳のアヤックスサポーターで、AZのGKエステバン・アルバラードに飛び蹴りを仕掛けた。すると、アルバラードはこれを華麗にかわし、倒れた男を思い切り蹴りつけた。

だが、主審はアルバラードにレッドカードを提示…。この判定を不服としたAZは全員がピッチから去り、結局試合は打ち切り。後日、正当防衛が認められ、アルバラードの退場処分は取り消されている。

そんな勇敢なアルバラードだが、元恋人の女性に対する度重なる暴行により殺人未遂の罪などで刑事告訴されたこともある人物。2022年W杯ではコスタリア代表として日本代表とも対戦している(試合には出場せず)。

ボールボーイを蹴る

2013年、当時チェルシーに所属していたエデン・アザールは、スウォンジー戦でボールをなかなか渡さなかった相手のボールボーイを蹴ったことで一発退場になった。

蹴られたボールボーイのチャーリー・モーガン氏がその後、大富豪になったことも話題に。2023年に『The Times』が発表した英国の35歳以下富豪ランキングで27位になったのだ。その資産は、なんと5500万ポンド(107億円)!

ホテル経営者の息子であるモーガン氏は、学校の友人と立ち上げた高級ウォッカブランドAUが大成功。2015年に立ち上げた同ブランドはインフルエンサー界隈で最も見かけるほど有名になり、2021-22の売り上げは4390万ポンド(87億円)に達した。

試合に現れた犬を粗末に扱う

ワンコが試合中のピッチ上に入り込むのはサッカーではよくある光景だ。

2013年、アルゼンチン下部リーグの試合に犬が乱入。ただ、アウェイチームの選手が、犬の首を掴んでピッチの外へ投げ出そうとしたところ、あろうことか犬はフェンスに直撃してしまい、ホームサポーターと選手たちが激昂。

幸いにも犬にケガはなかったようだが、放り投げた選手は主審から退場を宣告されてしまった。主審は「暴力的行為のため彼を退場にした」と説明している。

2011年にはコロンビアでピッチ上で動けなくなったフクロウを蹴り殺してしまった選手が動物虐待だと大バッシングを浴びたが、試合中に退場にはならなかった。

味方ファンに中指突き立て

2015年、ブラジルのインテルナシオナウに所属するDFファブリシオは、試合中に味方サポーターに中指を突き立てると、一発退場を宣告されてしまった。

彼はチームに対するブーイングに苛立ちをみせた後にサポーターと言い争いになり、中指を立ててしまったという。退場後はユニフォームをその場に脱ぎ捨ててピッチを去っていった。

「挑発するような、嘲笑するような、または相手の感情を刺激するような行動をとる」行為は、反則の対象になる。

ユニフォームを脱ぐ

ゴールはサッカーで最大の喜びといえるものだが、得点後に「シャツを脱ぐ、シャツを頭に被る」行為は警告の対象。また、「得点が認められなかったとしても警告されなければならない」とルールに明記されている。

2024年10月、ポーランド1部のラクフに所属する選手は、ユニフォームを2度脱いだことでイエローカードを2枚貰って退場になった。

後半アディショナルタイムにゴールネットを揺らすとユニフォームを脱いで大喜び!だが、VARの結果、オフサイドで得点取り消し。ただし、ユニフォームを脱いだことによるイエローカードは取り消されず。

その直後、再度ゴールネットを揺らすと今度は得点が認められたのだが、またユニフォームを脱いでしまい、あえなく退場に。味方は必死に隠そうとしていたのだが…。

サッカー界の「謎の禁止令」10選

現地でも「世界で最も愚かなルール。純粋な喜びを示した人間を罰するものだ。人間的に言えば、彼は何も悪いことはしていない」と話題になった。