ルヴァン杯新記録の62,517人が来場! 稲垣祥は両クラブのサポーターへ感謝「幸せを感じました」

写真拡大

 2024JリーグYBCルヴァンカップ・決勝が11月2日に行われ、名古屋グランパスがアルビレックス新潟をPK戦の末に下した。試合後、フル出場を果たした稲垣祥がフラッシュインタビューに登場した。

 試合は前半の31分、新潟のビルドアップが乱れた隙を見逃さなかった永井謙佑が先制点を記録。前半終盤の41分には敵陣中央で前を向いた椎橋慧也の浮き球パスから、ボックス内へ走り込んだ稲垣祥が頭で落とし、ファーストタッチで相手を抜き去った森島司の折り返しから、最後は永井が追加点を奪う。前半は名古屋の2点リードで終了した。

 後半に入ると新潟が反撃を開始。まずは71分、後半途中からピッチに立ったダニーロ・ゴメスからのクロスボールを、谷口海斗が沈めて1点を返す。このまま後半アディショナルタイムに突入したが、“ラストプレー”で同じく途中出場の小見洋太がPKを獲得。このPKを小見自身が冷静に仕留め、土壇場で新潟が試合を降り出しに戻した。

 延長戦に入ると立ち上がりの93分、左からのクロスボールを山岸祐也が頭で逸らし、最後は中山克広が豪快にシュート。同点弾につながるPKを献上した中山が自ら取り返す一撃を決めて、再び名古屋が勝ち越しに成功する。それでも新潟は111分、ピッチ中央付近でうまくターンした長倉幹樹がスルーパスを送ると、抜け出した小見が冷静にGKランゲラックとの1対1を制し、再び同点に追いついた。

 3−3で突入したPK戦では、名古屋が2人目キッカーのGKランゲラックを含めて全員が成功したのに対して、新潟は2人目の長倉が失敗。この結果、名古屋が3年ぶり2度目の優勝を果たした。

 2021シーズンの優勝を知っており、当時は大会MVP(最優秀選手賞)にも輝いていた稲垣は「(前回の優勝から現在まで)苦しい時期もあったなかで、全員が粘り強く戦ってきました」と主張。「今日の試合もまさにそんな展開で、全員が1つになって、メンバーには入れなかった選手も一丸となって戦ってくれていました。この試合に向けて一緒に準備してくれていたので、チーム全員で勝ち獲った勝利です」と、ピッチに立っていた選手だけでなくクラブ全員の力でもぎ取ったトロフィーだと主張した。

 試合内容については「展開も展開だったので、慌てないでいつも通りという部分を意識させながらやっていましたし、それをみんなが体現してくれたからこその結果だと思っています」と語っている。

 最後に稲垣は、『国立競技場』へ駆けつけたファン・サポーターに対してメッセージ。前回大会は新型コロナウイルス感染予防対策のため、入場者数上限が50%以下という状況下での開催となったが、今回は大会新記録を更新する62,517人が来場。名古屋のファン・サポーターだけでなく、新潟のファン・サポーターに対しても、次のように言葉を贈った。

「改めて、たくさんのお客さんの中でプレーできる幸せを感じることができました。グランパスのサポーターにも、アルビレックスのサポーターにも感謝をお伝えしたいです」


【ゴール動画】今年のルヴァン杯決勝は壮絶な撃ち合いに