■パラベッド <7817>  2,645円 (+158円、+6.4%)

 パラマウントベッドホールディングス <7817> [東証P]が急反発。30日の取引終了後、発行済み株式数(自社株を除く)の3.13%にあたる180万株(金額で40億円)を上限に自社株買いを実施すると発表、好感されたようだ。買い付け期間は10月31日から25年3月31日までとなる。また、11月29日付で415万6282株の自社株を消却する。

■ネットワン <7518>  3,715円 (+212円、+6.1%)

 ネットワンシステムズ <7518> [東証P]が4日続急伸。30日の取引終了後、集計中の9月中間期連結業績について、売上高が従来予想の912億円から1005億円(前年同期比7.9%増)へ、営業利益が58億円から89億円(同40.3%増)へ、純利益が41億円から64億円(同52.0%増)へ上振れて着地したようだと発表したことが好感された。デジタル化に不可欠なネットワーク増強やセキュリティーの強化、クラウド活用などのICT基盤の高度化需要を捉えることで、エンタープライズ事業、パブリック事業、パートナー事業がそれぞれ堅調に推移した。また、下期に想定していた案件の一部を先行して受注したことや、受注残高の消化が想定よりも早く進行したことなども寄与した。

■小松マテーレ <3580>  818円 (+46円、+6.0%)

 小松マテーレ <3580> [東証P]が4日続急伸。30日の取引終了後、25年3月期の連結業績予想について、営業利益を18億円から19億円(前期比2.4%増)へ上方修正したことが好感された。衣料分野における原燃料コスト高に対する値上げ交渉や品種転換などの営業活動の強化の成果が前倒しで進捗していることが要因という。なお、売上高390億円(同6.4%増)、純利益24億5000万円(同32.9%増)は従来見通しを据え置いている。同時に発表した第2四半期累計(4~9月)決算は、売上高191億1300万円(前年同期比8.1%増)、営業利益11億6300万円(同57.9%増)、純利益16億2900万円(同83.0%増)だった。衣料部門で欧州ラグジュアリーブランドを含むファッションや中東民族衣装が増加したほか、資材部門で車両分野や生活関連資材分野の受注が増加し業績を牽引した。同時に上限を130万株(発行済み株数の3.22%)、または10億円とする自社株買いを実施すると発表しており、これも好材料視された。取得期間は11月1日から来年10月31日までで、資本効率の向上と株主への一層の利益還元を図るとともに、経営環境の変化に対応した機動的な資本政策を遂行するためとしている。

■グロブライド <7990>  1,990円 (+110円、+5.9%)

 グローブライド <7990> [東証P]が続急伸。30日の取引終了後、集計中の9月中間期連結業績について、営業利益が従来予想の38億円から50億円(前年同期比23.3%減)へ、純利益が24億円から33億円(同35.3%減)へ上振れて着地したようだと発表しており、好材料視された。スポーツ・レジャー消費の多様化・分散化や物価高騰の影響から売上高は660億円から652億円(同3.9%減)へ下振れたものの、生産性向上や経費削減への取り組みが奏功し利益は計画を上振れたとしている。

■住友理工 <5191>  1,572円 (+84円、+5.7%)

 住友理工 <5191> [東証P]が急伸。31日正午ごろ、25年3月期の連結業績予想について、営業利益を315億円から363億円(前期比6.8%増)へ、純利益を177億円から222億円(同19.1%増)へ上方修正し、あわせて配当予想を中間18円・期末20円の年38円から中間24円・期末29円の年53円(前期36円)に引き上げたことが好感された。円高の進行を想定し、海外子会社の売上高が邦貨換算で減少するため、売上高は6250億円から6150億円(同0.1%減)へ下方修正したものの、原価低減活動が奏功するほか、経費支出の抑制などの効果が期待できるという。同時に発表した第2四半期累計(4-9月)決算は、売上高3091億6900万円(前年同期比3.8%増)、営業利益173億7800万円(同42.6%増)、純利益100億3000万円(同72.1%増)だった。円安の進行による為替換算の影響に加えて、プリンター向け機能部品事業における構造改革の進展が貢献した。

■JCRファ <4552>  689円 (+36円、+5.5%)

 JCRファーマ <4552> [東証P]が3日ぶりに急反発。同社は30日の取引終了後、発行済み株式数(自社株を除く)の2.98%にあたる375万株を上限に、11月1日朝の東証の自己株式立会外買付取引「ToSTNeT-3」で自社株買いを実施すると発表しており、好感されたようだ。

■住友電設 <1949>  4,940円 (+245円、+5.2%)

 住友電設 <1949> [東証P]が4日続急伸。朝安後に切り返し、上場来高値を連日で更新した。31日午後1時、25年3月期の業績予想の修正を発表。最終利益予想を6億円増額して106億円(前期比5.4%増)に修正した。過去最高益を更新する見通しを示したほか、配当予想も増額しており、評価されたようだ。9月中間期の売上高は前年同期比13.4%増の905億7200万円、最終利益は同79.6%増の44億1700万円だった。一般電気工事を中心に大型手持工事が順調に進捗し、利益改善も想定以上に進んだことから、計画を上振れして着地した。9月中間期の業績を反映する形で通期の業績予想を見直した。通期の売上高予想は据え置いている。9月30日基準日の中間配当についてはこれまでの予想から3円増額して60円で決定。期末配当予想も3円増額して60円とした。年間配当予想は120円(前期比14円増配)となる。

■大和工 <5444>  7,338円 (+357円、+5.1%)

 大和工業 <5444> [東証P]が4日続急伸。31日午後1時ごろ、上限を300万株(発行済み株数の4.64%)、または255億円とする自社株買いを実施すると発表したことが好感された。取得期間は11月1日から来年10月31日まで。機動的な資本政策の遂行のためとしている。同時に発表した第2四半期累計(4-9月)決算は、売上高783億5900万円(前年同期比2.5%減)、営業利益50億600万円(同36.3%減)、純利益285億4900万円(同21.4%減)だった。収益の柱である米国事業は安定して高収益を確保し、また新拠点のインドネシア事業は順調な滑り出しとなったものの、世界的な鋼材需要の低迷・形鋼市況の軟化などの影響により減益となった。なお、25年3月期通期業績予想は、売上高1700億円(前期比4.0%増)、営業利益110億円(同36.4%減)、純利益525億円(同25.0%減)の従来見通しを据え置いている。また、兵機海運 <9362> [東証S]と資本提携及び業務提携の協議を開始することで合意したと発表した。兵機海が有する海上輸送ネットワークの更なる活用を通じて、物流の効率化、原材料調達の安定化及び出荷業務の強化を図るほか、兵機海の業容拡大が可能と判断したという。なお、兵機海に対しては、外航海運を主な事業とする富洋海運が子会社の堂島汽船(大阪市北区)を通じて、TOBを実施すると発表している。

■フジテック <6406>  5,540円 (+254円、+4.8%)

 フジテック <6406> [東証P]が大幅続伸。フジテックが複数の投資ファンドと、同社売却の検討を行っているとの前日の一部報道を受け、31日午後1時半にコメントを開示した。フジテックが買い手を探しているとの点などについては事実と異なる内容を含んでいるとしながらも、「法的拘束力のない初期的な提案を受けているのは事実」と表明した。開示を受けて、株価は上げ幅を拡大。ファンドによる買収時に株価に上乗せされるプレミアムを期待した買いが改めて入ったようだ。フジテックは独立社外取締役のみで構成される特別委員会を通じ、提案について慎重に検討をしているとしたうえで、現時点で取締役会または特別委員会として決定した事実はないとコメントし、慎重な精査・検討が必要であるとの見解を示している。英紙フィナンシャルタイムズ電子版は日本時間30日の取引時間中、フジテックに関し、プライベートエクイティーファンドへの売却を検討していると報じた。スウェーデンのEQTなど複数のファンドと協議しているという。

■日精化 <4362>  2,400円 (+93円、+4.0%)

 日本精化 <4362> [東証P]が大幅反発。30日の取引終了後、25年3月期の連結業績予想について、売上高を357億円から366億円(前期比9.1%増)へ、営業利益を48億円から48億5000万円(同15.5%増)へ、純利益を34億5000万円から35億5000万円(同6.7%増)へ上方修正したことが好感された。主に機能性製品分野におけるビューティケア、ヘルスケア、ファインケミカルの各領域の上期実績を踏まえて業績見通しを引き上げた。同時に発表した第2四半期累計(4-9月)決算は、売上高173億7800万円(前年同期比7.4%増)、営業利益24億円(同22.4%増)、純利益17億9300万円(同19.6%増)だった。化粧品用機能性油剤が、サステナブル対応により海外向け販売が大幅に増加。また、医薬品用リン脂質はギリアド・サイエンシズとのアライアンスに基づく新プラントの商業生産が順調に進み、ギリアド社以外の海外向けも下期からの前倒し出荷があり増加したという。

■相鉄HD <9003>  2,397.5円 (+88円、+3.8%)

 相鉄ホールディングス <9003> [東証P]が大幅高で4日続伸。31日午後2時ごろ、25年3月期の連結業績予想について、売上高を2907億円から2917億円(前期比8.0%増)へ、営業利益を318億円から336億円(同16.0%増)へ、純利益を191億円から208億円(同29.4%増)へ上方修正し、あわせて配当予想を中間・期末各25円の年50円から中間・期末各30円の年60円(前期50円)へ引き上げたことが好感された。上期において、流通業で客数が減少したものの、ホテル業で想定を上回る宿泊需要があったことに加えて、下期もホテル業の増収増益基調継続が見込まれることが要因としている。なお、第2四半期累計(4~9月)決算は、売上高1484億6600万円(前年同期比19.4%増)、営業利益218億6200万円(同67.1%増)、純利益152億5300万円(同70.5%増)だった。

■商船三井 <9104>  5,223円 (+157円、+3.1%)

 商船三井 <9104> [東証P]が大幅高で4日続伸。31日正午、25年3月期第2四半期累計(4-9月)の連結決算とともに、取得総数3000万株(自己株式を除く発行済み株式総数の8.28%)、取得総額1000億円を上限とする自社株買いの実施を発表。加えて、期末配当予想と今期の最終利益予想の増額修正を公表。これらが支援材料となったようだ。株価は午前中、下げに転じる場面があったが持ち直した。自社株の取得期間は11月1日から2025年10月31日まで。期末配当予想は20円増額して120円に見直した。年間配当予想は300円(前期比80円増配)となる。25年3月期の最終利益予想は150億円増額して3500億円(同33.8%増)に引き上げた。一方、売上高予想については250億円減額し、1兆7900億円(同10.0%増)に修正した。原油船・LPG船を手掛けるエネルギー事業と、コンテナ船・自動車船などを含む製品輸送事業が前回予想比で増益となる見込み。ドライバルク事業は前回予想比で減益となる見通しという。同時に商船三井はロシア関連事業に関し、砕氷機能を持つLNG船3隻とコンデンセートタンカー1隻の貸船契約を巡り、欧米の制裁強化に伴い契約スキームの変更を行わざるを得ない状況であり、関係者と協議を開始したと公表。契約スキームが変更できず、貸船契約が適切に履行されない場合、第三者への船舶の売却を検討するとしたうえで、投資金額の回収についてグループに損害が生じる可能性があると開示した。合計投資額は約1056億円。業績に重大な影響が生じると見込まれる場合は、速やかに開示するとしている。

■イチネンHD <9619>  1,828円 (+33円、+1.8%)

 イチネンホールディングス <9619> [東証P]が反発。30日の取引終了後、集計中の9月中間期連結業績について、営業利益が従来予想の45億6700万円から60億8400万円(前年同期比43.8%増)へ、純利益が28億3400万円から38億3900万円(同22.9%増)へ上振れて着地したようだと発表したことが好材料視された。売上高は800億円から776億1000万円(同22.2%増)へ下振れたものの、主力の自動車リース関連事業で、リース契約台数が順調に増加したことに加えて、中古車相場が引き続き好調に推移したためリース満了車の売却に伴う利益が大幅に増加したことが利益を押し上げた。また、燃料販売で仕入れ価格が安定したことや、遊技機部品事業で顧客からの受注が増加したことも寄与した。

※31日の上昇率が大きかった銘柄を株価変動要因となった材料とともに抜粋。

株探ニュース