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 阪神の才木浩人投手(25)が26日、侍ジャパンの一員として臨む11月の「ラグザス presents 第3回WBSCプレミア12」への決意を独白した。今回、初めて日の丸を背負う右腕。2026年3月開催予定の第6回ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)への出場意欲も強く示し、そのためにも今大会で米国代表に選出されているマイナーのトッププロスペクト(有望株)たちを自慢の直球とフォーク中心のパワーピッチで圧倒して実力を誇示すべく、意気込んだ。

 虎の若き大黒柱は、早くも2年後の大舞台をはっきりと見据えていた。才木は、力強い言葉に決意をこめた。

 「WBCは出たいです。出たいなと思うんで、そこに出られるぐらいの結果とか実力を出せるように今回のプレミアもそうですし来年、再来年もしっかり、いい結果を残したい」

 昨年3月、第5回WBC直前の侍ジャパンの壮行試合に登板し、大谷(ドジャース)に一発を浴びたことで、より強く意識し始めた「世界」の舞台。そこに2年後、日の丸を背負って臨む自身の姿を思い描いている。

 そのスタートラインとなる初の国際舞台。今回のプレミア12は「SAIKI」誇示に、うってつけの“前哨戦”だ。そのための試金石もいる。オープニングラウンドを勝ち抜いた先に待つスーパーラウンドで対戦可能性がある米国代表には、2年後のWBCでも再戦するかもしれない逸材たちが名を連ねる。

 主軸候補のカーソン・ウィリアムズ(レイズ2A)はMLB公式サイトのトッププロスペクトランキング全体4位、球団1位のスーパースター候補。今季マイナーで21本塁打を放ったマット・ショウ(カブス3A)も球団1位だ。他にも今季マイナー31発のコルビー・トーマス(アスレチックス3A)や同104盗塁のチャンドラー・シンプソンと多士済々の顔ぶれと言える。

 才木も「シーズン中は他球団の外国人ぐらいなんで。レベルの高い人がマイナーでもトップの位置にいると思う。(有望株との対戦は)めっちゃ楽しみですね。パワーにしてもスピードにしても、たぶんポテンシャルが全然違うと思うんで」と武者震い。その上で、そんなスター予備軍を持ち味のスタイルを前面に押し出して圧倒すべく、意気込んだ。

 「そういう選手を力で抑える。かわして抑えるのは自分の中では抑えるじゃないから、真っすぐ、フォークで抑えることができたらいいなと思います」

 CSファーストステージ初戦を前に着手したフォーム修正も継続中。「今やってることをプレミアまでにいい感じに持っていって、その感触でプレミアで投げられたら」。最速157キロ直球と鋭く落ちるフォークという武器を手に才木が野望への扉を切り開く。(遠藤 礼)

 ≪巨人・戸郷ら他球団主力の調整法聞いてみたい≫

 才木は、今回の侍ジャパンで同僚となる他球団の主力選手の調整法などを参考にする構えも見せた。

 「なんか、おもしろいトレーニングやってる人がいれば聞いてみたいなと。(巨人の)戸郷君とか後半、夏場抑えていたし、夏場の調整法とか聞けたら」

 今季はシーズン完走でチームトップ13勝をマークも、夏本番の8月は防御率4・13と失速した。そんな自身とは対照的に7、8月はともに防御率2点台、9月は0.32と抜群の安定感を誇った戸郷の“夏バテ”解消法に興味を示した。

 とはいえ、シーズン中から、さまざまなトレーニングを組み込んで工夫している右腕。「結局は自分がどうするかという話なので。目に入ったもので気になるものがあれば聞きたい」と過度に影響を受けることなく、あくまで自己流の参考材料にとどめる考えだ。