日経平均は反落、ほぼ全面安 衆院選控え調整継続

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Hiroko Hamada

[東京 25日 ロイター] - 前場の東京株式市場で日経平均は、前営業日比371円50銭安の3万7771円79銭と、反落した。27日に衆院選の投開票を控える中、イベント前のポジション調整が継続し、ほぼ全面安の展開となった。日経平均は一時、400円超安となる場面もあった。

日経平均は前営業日比188円安でスタートした後、次第に下げ幅を広げた。前場後半には414円安の3万7728円35銭で安値を付けた。特段、悪材料が出ているわけではないものの、衆院選の投開票を前に持ち高調整の売りが出て、指数を押し下げた。プライム市場では9割近くの銘柄が値下がりした。

市場では「選挙の結果次第では週明けにさらに下を試す可能性もあり、警戒感が意識されている」(松井証券のシニアマーケットアナリスト・窪田朋一郎氏)との見方が聞かれた。衆院選を通過した後も米大統領選を控えており、目先もイベントにらみの動きが続きやすいという。

総務省が25日に発表した10月の東京都区部消費者物価指数(生鮮食品を除く、コアCPI)は107.9と、前年同月比1.8%上昇した。窪田氏は「足元では指標よりも衆院選への関心が高く、東京都区部CPIへの反応は限られているようだ」と話した。

TOPIXは0.98%安の2609.83ポイントで午前の取引を終了。東証プライム市場の売買代金は1兆5499億6700万円だった。東証33業種では、全業種が値下がり。海運、保険、サービスなどの下げが目立った。

きょうプライム市場に新規上場(IPO)したリガク・ホールディングスは、初値が1205円となり、公開価格を4.36%下回った。初値が付いた後は一時1260円まで上昇する場面もあった。

個別では、アドバンテストが2%超安、指数寄与度の大きいファーストリテイリングが1%超安、主力のトヨタ自動車は小幅安だった。前日に決算を発表したキヤノンは1%超安だった一方、コニカミノルタは5%超高で堅調に推移した。

プライム市場の騰落数は、値上がり147銘柄(8%)に対し、値下がりが1477銘柄(89%)、変わらずが21銘柄(1%)だった。