米競売会社ゴールディンが25日、公式Xを更新。ドジャースの大谷翔平投手(30)が大リーグ史上初の「50―50(50本塁打、50盗塁)」を達成した際の50号の落札者について言及した。

 23日に行われたオークションで、大谷の50号記念球は入札額が439万2000ドル(約6億6732万円)となり落札が決定したものの、落札者については明かされていなかった。

 投稿された動画で、同社のケン・ゴールディン代表は、落札したのは「野球と大谷翔平を愛する台湾にある企業」だと発表。実は台湾でもグッズが爆売れするなど老若男女から抜群の知名度を誇る大谷。具体的な名前は今のところ明かさなかったが「身元はワールドシリーズ(WS)終了後に彼ら(落札者)がゴールディン社を訪れる際に明らかになる」とし「続報をお楽しみに」と呼びかけた。

 その後、落札した投資会社「UC Capital」が声明を発表。同社は「この歴史的な50本塁打の記念ボールは、世界中の多くの野球ファンにとっての聖杯であり、そのために私たちはこの歴史的な価値を持つ野球を台湾に持ち帰り、歴史の一瞬を共有することを誇りに思っています」と大谷の50号記念ボールを落札した喜びを表現。そして「私たちは台湾と日本の機関と協力し、公益展示を計画することで、ファンが間近でその輝きを目にする機会を提供することを喜んでいます」と将来的な公益展示を示唆した。

 「UC Capital」は2008年創業、従業員数は35人ながらコンピュータープログラムトレーディング戦略を駆使し、台湾では株式のデイトレード市場などで屈指の企業だという。台湾メディア関係者によると、台北ドームにボールが展示される可能性が高く、来年3月には大谷の古巣・日本ハムが台湾で交流試合を行うことが決まっている。

 複数の日本人も入札していたが、「日本にはボールの獲得に非常に熱心な方々がいましたが、彼らは競り負けました」と説明。ちなみに本オークションには「4か国が参加」したという。

 この競売にはファッション通販サイトを運営する「ロコンド」の田中裕輔社長やM&Aを手掛ける株式会社K2(愛知県名古屋市)も参加。田中社長は自身のXで「予算の350万ドル(手数料込みで420万ドル=6・4億円)を上回ったので、すいません、わたしはココでギブアップで」と落札できなかったと報告していた。

 23日のオークション終了後の同社の公式Xでは「大谷翔平50号記念球 最終販売価格:439万2000ドル」とし「あらゆるスポーツのあらゆるボールにおける最高額!」と伝えられていた。

 ESPNなどによると、これまでの野球ボール最高額は1999年に当時カージナルスに所属していたマーク・マグワイア氏が放った70号本塁打のボールで、約305万ドル(当時のレートで約4億4000万円)だった。