厳しい表情の阿部監督(撮影・佐藤厚)

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 「JERA CSセ・ファイナルS・第1戦、巨人0−2DeNA」(16日、東京ドーム)

 巨人は打線が沈黙し、初戦を落とした。

 DeNA先発・ケイに六回1安打無得点。七回以降はDeNAの小刻みな継投にかわされた。

 デイリースポーツ評論家・関本四十四氏は「ケイが適度に荒れていて、打者目線で言えば絞りにくい投球だった。思い切りよくスイングできていなかった」と前置きしたうえで、「やはり吉川がいないのは痛い。影響の大きさを感じる試合だった」と振り返った。

 今季、全143試合に出場し、打率・287の成績を残した吉川が、左脇腹痛で出場選手登録されず。シーズンでは岡本和の前を打つ3番でポイントゲッターとなっていたが、今シリーズは全試合欠場の可能性もある。

 吉川に代わって、二塁に増田大。阿部監督は代役の3番にオコエを起用したが、いずれも無安打に終わった。吉川は関本氏は「粘って四球も選べるし、足でも相手にプレッシャーをかけられる。ピッチャーにとってはすごく嫌な打者なんだよな。たらればになるが、きょうのケイはフルカウントまでいく投球が多かっただけに、より不在の影響を感じてしまったな」と語った。

 一方、先発の戸郷は粘りながら役割を果たした。七回途中、6安打2失点。関本氏は「投球内容をみたらよく2点で終わった。三振2つの結果を見ても分かるが、空振りが取れずファウルが多かった。牧にポール際へ打たれたファウルもあったし、球の切れを感じなかった。悪いなりに何とか粘っていた印象だった」と語った。

 巨人にとってはペナントレースが終わってから2週間。実戦感覚のズレが心配されるような一戦に、「今日は5番の大城もさっぱりだった。明日以降の3番を誰にするのか。4番の岡本の前後を打つ打者がカギを握るんじゃないか」とした。