移送のため成田空港に着いた福迫被告(当時、中央)(1994年8月)

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 【ロサンゼルス=後藤香代】米ハワイ州ホノルルの地元警察は14日、1994年にホノルルで占い師の母子を殺害したとして現地で有罪判決を受け、30年近く服役していた福迫(ふくさく)雷太受刑者(59)が州内の刑務所で殺害されたと発表した。

 地元警察などによると、刑務所の雑居房で14日未明、血を流して倒れている福迫受刑者が見つかり、間もなく死亡が確認された。頭や首などに刺し傷や殴られた痕があった。警察は同じ雑居房で服役していた38歳の男による犯行とみて、捜査を進めている。

 福迫受刑者は神奈川県出身。94年に占い師の藤田小女姫(こととめ)さん(当時56歳)と息子の吾郎さん(同21歳)を射殺したとして第2級殺人罪に問われ、翌95年に終身禁錮刑の判決を受けた。事件直後に帰国していたが、日米犯罪人引き渡し条約に基づき、殺人罪で日本人の身柄が米側に引き渡された初の事件となった。