最強中谷潤人の統一戦希望は「断らない」 WBA新王者・堤聖也「勝ち筋は限りなくゼロ。でも…」
都内で会見
ボクシングのWBA世界バンタム級新王者・堤聖也(角海老宝石)が15日、都内の会見で王座奪取した試合を振り返った。13日に東京・有明アリーナで王者・井上拓真(大橋)に3-0の判定勝ち(114-113、115-112、117-110)。アマチュア時代に敗れた相手との激闘で雪辱を果たし、世界初挑戦で悲願を達成した。今後は統一戦も期待される中、「断ることはない」とした。
感動を呼んだ激闘から2日、堤は傷も癒えぬまま会見した。高校2年の全国高校総体で敗れた拓真にリベンジ。「やっぱり井上拓真選手に勝てた事実が嬉しい。何回も何回も思い返しています」と感慨深げだ。次戦については白紙のようだ。
「統一戦を見たいという声も、他の選手との防衛戦を見たいという声も聞こえてくる。正直、1個のゴールとして今回の試合を見ていた。具体的な話は今後出てくるけど、今は考えていない。変なのとやるつもりはない」
バンタム級の他3つの世界王座はWBCに中谷潤人、IBFに西田凌佑、WBOに武居由樹が就く。中谷は14日に衝撃的なTKO勝ちで防衛した。家族と過ごしていた堤は「スマホでライブを流しながらくらいしか見ていない」と説明。PFP1位の目標を叶えるために統一戦を熱望している中谷とは、米合宿のスパーリングで手合わせした。
「彼の強さは知っています。彼が井上拓真選手とやりたがっていたけど、王者になった僕にどういう評価を持っているのか。やりたいと言われたら断ることはない。彼とのスパーでは結構やられた。勝ち筋、勝率は現段階で限りなくゼロに近いくらい差はある。でも、スパーはスパーで試合は試合。勝てないと言われる試合で今回も勝った。WBCのバンタム級は絶対に欲しいベルト。中谷選手と戦いたいという気持ちはそんなにあるわけじゃないけど、そういう流れが来たら断る気持ちはない」
関係者からは長年の悲願を叶えたばかりの堤が、いきなり中谷戦を要求されるのも「酷」「防衛をしてからでも」という声もある。実現が難しい統一戦。今後の展開が注目される。
(THE ANSWER編集部)