豊富なタレントを擁しながら、ギリシャに敗れたイングランド。(C)Getty Images

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 暫定監督の下での3試合目で初の黒星だ。

 イングランド代表は10月10日、UEFAネーションズリーグでギリシャ代表に1−2で敗れた。リー・カーズリー暫定監督になってから、9月シリーズで連勝を飾っていたが、ホームで手痛い敗北だ。

 イングランドは後半立ち上がり、ヴァンゲリス・パブリディスに先制点を献上。87分にジュード・ベリンガムのミドルシュートで追いつき、敗戦を回避したかに思われたが、アディショナルタイムにゴール前の混戦から再びパブリディスに押し込まれて力尽きた。

 長くイングランドでプレーしたロイ・キーン氏は、スリーライオンズ(イングランド代表)の姿勢を酷評している。英紙『Daily Mail』によると、『ITV』で失点場面に苦言を呈した。エリア内で複数選手が囲みながら、パブリディスにシュートまで持ち込まれたシーンだ。

 マンチェスター・ユナイテッドのレジェンドは「どうしてこんなことが起こり得るんだ?」と話している。

「イングランドの5、6人が周囲にいた。ストライカーは見事だったし、ラブリーなフィニッシュではあったよ。だが、誰かがタックルすべきだ。練習であんなことがあったら、中断して『真面目にやっているのか?』と言うだろう」
【動画】酷評されたイングランドの失点シーン
 さらに、この2か月、イングランド代表は自由とかスタイルとか、攻撃的な選手だとかが話題になっていた。だが、サッカーの基本をしなければいけない」と続けている。

「ちゃんと守ること、必死にやることだ。イングランドにはその必死さが見られなかった。どうしてイングランドは0−1とビハインドを背負ったときだけ必死になるんだ? 今夜のイングランドで失望させられたのはそこだ。守ろうとすること、少し誇りを出すことといった基本だよ」

 EURO2024で2大会連続のファイナル進出を果たしたものの、決勝でスペインに敗れ、悲願の主要タイトル獲得に届かなかったイングランド。正式監督の人選も注目されるスリーライオンズは、13日のフィンランド戦で巻き返せるか。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部