錦木(左)を攻める豊昇龍

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 大相撲の秋巡業が2日、神奈川・相模原市で行われ、大関豊昇龍(立浪)が相撲をとる稽古を行った。錦木、大栄翔と平戸海の両小結を指名し、8番とって貫禄の全勝。鋭い踏み込みからの寄りや突き押しに加え、相手の攻めを素早く回り込んで逆襲するなど、動きの良さが光った。

 巡業2日目で早くも実戦的な稽古を開始。「体の状態は悪くないし、ガンガン稽古を積んでいきたいと思った。番数が少なくてもやってやろうと思った」と意欲を前面に出した。琴桜、大の里を含む3大関の中で、今巡業で相撲をとる稽古は“一番乗り”。「やった〜」とノリもよく喜んだ。

 秋場所は千秋楽で辛くも勝ち越し。新大関に昇進した大の里に14日目に敗れて優勝を決められた。大関が増えたことには「特に意識していない。相撲は団体じゃなく個人。自分のことしか考えない。周りは一切気にしていない」と無関心を決め込んだが、先輩大関として11月の九州場所で巻き返すという思いの強さが、早期の実戦稽古に表れた。

 秋場所前の体重計測では、約4カ月間で7キロ増量した149キロを記録した。「今の体重に慣れていけば。もうちょいだな」と、大きくなった体を自在に扱えるようにすることも今巡業のテーマ。「明日からもガンガンやっていきます」と気合十分だった。