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 ◇ナ・リーグ ドジャース20−3マーリンズ(2024年9月19日 マイアミ)

 ドジャースの大谷翔平投手(30)が19日(日本時間20日)、敵地でのマーリンズ戦に「1番・DH」で先発出場。3打席連発を含む6安打10打点2盗塁の大暴れでメジャー史上初の「50−50」からの「51−51」を達成。チームも大勝で12年連続プレーオフ進出を決めた。

 試合後はポストシーズン進出決定を祝してシャンパンで乾杯。デーブ・ロバーツ監督が音頭を取ってナインの前でスピーチし、大谷の偉業も「ショーヘイ、おめでとう!」と祝福した。その後「これがファーストステップだ。みんなおめでとう!」と締めくくると、普段アルコールを口にしない大谷もグラスに入った少量のシャンパンを一気に飲み干した。

 マーリンズの本拠ローンデポパークは昨春WBC決勝が行われた球場で、投手・大谷がマイク・トラウト(エンゼルス)を空振り三振に仕留め、日本を世界一に導き、帽子とグラブを放り投げ大喜びした球場。思い出の地でまた新たな球史を刻んだ。

 現地9月19日は2度目の右肘手術を受けた日。あの日からちょうど1年。二刀流が代名詞の大谷が打者専念で迎えたシーズン3発6安打10打点2盗塁の大暴れでMLB史上初の「50−50」から「51−51」を達成してチームを勝利に導き、12年連続のプレーオフ進出を決めた。

 大谷にとってメジャー初出場から866試合目。大リーグ公式サイトのサラ・ラングス記者によると、865試合に出場してポストシーズンに出場したことがないのは現役選手では最長記録だったが、自らのバットで不名誉な記録に終止符を打った。

 大谷は試合後、MLBネットワークに出演。球宴前に同番組に出演した際にWBC優勝がキャリアでの素晴らしい日だったと答えたことを振られると「同じくらいうれしいです。自分が良かったというのもありますし、チームがポストシーズンを決められたというのは僕の夢でもあったので、そこは凄いうれしいかなと思います」と答えた。

 また、50盗塁を決めた際に本塁打が残り2本だったことの心境を問われると「狙っていないですね。いい打席を送りたいと思っていたので、それがホームランを打てる一番の近道ではないのかなと思っていました」と心境を吐露した。

 また、ベッツやフリーマンが春季キャンプの時期に大谷をポストシーズンに連れて行きたいと話していたことを伝えられると「ムーキーも怪我もあって1回離脱したりとかいろいろありましたし、そこで打順も入れ替わっていたりする。1試合、1試合今もそうですけど、お互いの打席が作用し合うようにどれが一番いい打席なのかなとコミュニケーションを取りながら、チームのベストを探している状態です」と答えた。

 また、メジャー通算219勝を誇る元レッドソックスのペドロ・マルティネス氏から「コモ エスタ?(元気ですか?」とスペイン語で挨拶されると、大谷は「ムイ ビエン(元気です)」とスペイン語で即答。さらにポストシーズンに向けて課している目標を問われると「節目で50―50はありましたけど、1試合1試合ここからチームとして大事なので、首位で地区優勝できるというのが一番のポイント。それが僕にとって一番大きいことではあるので、そこを目指してやりたいと思います」と話した。

 記念球の行方を問われると、大谷は「まだですね」と苦笑いした。