災害時新聞発行協定結ぶ2社 史上12頭目の新聞杯W制覇なるか
京都新聞杯覇者のジューンテイク(牡3、栗東・武英智厩舎)が、神戸新聞杯(3歳牡牝・GII・芝2200m)で重賞2勝目を狙う。
ジューンテイクは父キズナ、母アドマイヤサブリナ、母の父シンボリクリスエスの血統。半兄のジューンベロシティは昨年の東京ジャンプSと阪神ジャンプS、今年の東京ジャンプSと障害重賞を3勝。半姉のジューンオレンジもオープンまで出世している。母系を遡れば、曾祖母は94年桜花賞2着のツィンクルブライド。近親には17年のセントライト記念など重賞3勝のミッキースワロー、04年のデイリー杯2歳Sなど重賞2勝のペールギュントなど、活躍馬がズラリと並ぶ。
ここまで10戦3勝。デビューからマイル以下を主戦場とし、朝日杯FSで4着に健闘するなどオープンでも好走していたが、3歳になって中距離に路線変更。すみれSが2着、若葉Sが5着で皐月賞出走は果たせなかったが、前々走の京都新聞杯で重賞初制覇。最内枠を生かした理想的な立ち回りで勝利をつかみ取った。続く日本ダービーは10着に敗れたが、一気の相手強化に加え、使い詰めのローテーションが堪えたのかも。リフレッシュを挟み、GIIの今回は当然ながら巻き返しが期待される。
これまで京都新聞杯と神戸新聞杯の「3歳限定新聞杯」をダブル制覇した馬は11頭。古い方から63年コウライオー、66年ハードイツト、71年ニホンピロムーテー、72年タイテエム、74年キタノカチドキ、76年トウショウボーイ、82年ハギノカムイオー、86年タケノコマヨシ、94年スターマン、97年マチカネフクキタル、23年サトノグランツだから、歴史的名馬の名前もある。ただ、京都新聞杯が春になって以降では昨年のサトノグランツの1頭のみだから、難易度がアップ。ジューンテイクは2つ目のタイトルを獲得し、菊花賞に弾みを付けることができるか。その走りに要注目となる。
※京都新聞社と神戸新聞社…両社は災害時の新聞発行協定を締結している。95年の阪神・淡路大震災発生時には緊急援助協定を発動し、神戸新聞が京都新聞の協力を得て、無休刊で新聞を発行した。