謎に包まれた中国の再使用型試験宇宙機が帰還 268日間のミッションを終える

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中国国家航天局(CNSA)は2024年9月6日付で、同国の再使用型試験宇宙機が268日間の飛行を終えて帰還したと発表しました。


CNSAによると中国の再使用型試験宇宙機は今回が3回目の飛行で、打ち上げは2023年12月14日に「長征2F」ロケットで行われました。目的は「再利用可能な技術と宇宙科学技術実験の実証を行い、宇宙の平和利用のための技術支援を行う」ためとされています。


過去の飛行は1回目が2020年9月4日打ち上げ・同年9月6日帰還で、ミッション期間は2日間。2回目が2022年8月4日打ち上げ・2023年5月8日帰還で、ミッション期間は約276日間とされています。中国の再使用型試験宇宙機はその姿を含めて謎が多く、たとえば中国のメディアである新華報業網も「現時点では謎に包まれている」と言及しつつ、公開されている情報から推測できるミッション期間の長さなどの特徴を報じています。


なお、アメリカ航空宇宙局(NASA)の「Space Shuttle(スペースシャトル)」が2011年7月に運用を終えてから13年が経った現在、アメリカではアメリカ軍が無人軌道試験機「X-37B」を運用しています。また、無人の再使用型宇宙機としては欧州宇宙機関(ESA)が「Space Rider(スペースライダー)」を2025年に初飛行させる予定となっている他に、アメリカの民間宇宙企業Sierra Space(シエラ・スペース)も「Dream Chaser(ドリームチェイサー)」の初号機打ち上げに向けて準備を進めています。【最終更新:2024年9月12日14時台】


【▲ 参考画像:中国の再使用型試験宇宙機の打ち上げに使われたのと同型の「長征2F」ロケット(画像は宇宙実験室「天宮2号」の打ち上げに使用された機体)(Credit: CCTV News photo)】
【▲ 参考画像:「OTV-6」ミッションを終えて2022年11月12日に地球へ帰還したアメリカ軍の無人軌道試験機「X-37B」(Credit: Boeing/U.S. Space Force)】

 


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文・編集/sorae編集部