重賞初制覇を目指すニシノレヴナント(昨年12月撮影、ユーザー提供:ワラビさん)

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 短距離路線で活躍したネロの産駒となるニシノレヴナント(セ4、美浦・上原博之厩舎)が、オールカマー(3歳上・GII・芝2200m)で重賞初制覇を狙う。

 ニシノレヴナントは父ネロ、母ニシノアモーレ、母の父コンデュイットの血統。父は16年と17年の京阪杯を連覇した快足馬。8勝、2着10回の全てが1200m以下という典型的なスプリンターだった。産駒も短距離の傾向が強く、これまでのJRA12勝のうち、ニシノレヴナントの4勝を除いた9勝はマイル以下となっている。一方、母系を見ると母はJRAで3勝、祖母のニシノマナムスメは07年の愛知杯と08年のマイラーズCで2着の活躍馬。そして曽祖母のニシノフラワーは92年の桜花賞とスプリンターズSの覇者。本馬は父の祖母であり、母の曾祖母でもある名繁殖牝馬デユプリシトの3×4のクロスを持っている。したがって名門・西山牧場の結晶のような馬といえるだろう。

 ここまで13戦4勝。デビュー当初は1800m以下を使われて勝ち切れなかったが、距離を延ばして軌道に乗った。ここまでの4勝の内訳は2400mで2勝、2500mで2勝。3走前のグレイトフルSでオープン昇級を決めると、その後はダイヤモンドSが1秒4差の7着、メトロポリタンSが0秒9差の6着。やや壁に当たっている感じだが、上がりの速い競馬が合わなかったことも確か。末脚が生きる展開になれば見せ場以上があっていい。

 リフレッシュ放牧明けの一戦で、ひと夏の成長を示すことができるか。自身はもちろん、父の産駒としても初のタイトル獲得となることを期待したい。