Image: KONSTANTIN CHAYKIN

腕時計はどこまで薄くなるの?

高級腕時計の世界では、近年どれだけ薄くできるか? という挑戦が続いています。

2022年には高級アクセサリーのブランドBVLGARI(ブルガリ)が、薄さ1.80mmで世界最薄の1本を作り、2024年4月には1.70mmで記録を更新しました。

さらに0.05mm薄く

今度はロシアの独立時計師ブランドKONSTANTIN CHAYKIN(コンスタンチン・チャイキン)により、薄さ1.65mmの超薄型機械式腕時計「ThinKing Prototype 2」が発表されました。

ブルガリのメカメカしいデザインとは違い、内部機構が見えないどころか「X」型の時針と分針とロゴの組み合わせで、ニッコリ笑った顔に見えます。

時計の正面はフェイス=顔と呼ばれるので、まさに笑顔いっぱいの1本ですね。

軽さも世界レベル

薄くなったら軽量化にも貢献することに繋がり、13.3g(ストラップ含まず)と世界最軽量の腕時計の1つにもなったとのこと。でも素材は特殊なステンレス鋼で頑丈です。

巻き上げと時刻合わせは、付属するケースで行ないます。それらの機構も外部にしたので、薄く軽くなったワケです。

Image: KONSTANTIN CHAYKIN

歴史ある技術

作者のチャイキン氏は、20年前に激薄のシリンダー脱進機搭載のバニョレ懐中時計に出会ったものの、購入には至らなかったそうな。その時計は200年前に作られたもので、ムーヴメントだけで1mmの薄さだったそうな。

そのアイデアが今になって氏を触発し、クライアントとのやり取りから「ThinKing」開発へと繋がったのだそうです。

やっぱりセレブ価格かな?

本作は9月2日まで、スイスで開催中の展覧会「ジュネーヴ・ウォッチ・デイズ 2024」に出品されているとのこと。

200年前の技術が時を越えて世界最薄になるなんて、みんなビックリ&ニッコリするでしょうね。

「ThinKing」は試作品なので、価格はまだ発表されていません。ブルガリが世界限定20本限定8428万円だったので、もし売るならその辺の価格帯になるのかも?

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Source: KONSTANTIN CHAYKIN, Instagram, WAQT 2024 via designboom, YANKO DESIGN