デビュー戦を快勝したスターウェーブ(撮影:下野雄規)

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 近年のセレクトセールで高額馬を多数落札しているTNレーシングが、新潟2歳ステークス(2歳・GIII・芝1600m)のスターウェーブ(牡2、美浦・武井亮厩舎)で重賞初制覇を目指す。

 TNレーシングは22年に馬主デビュー。これまでにJRAで19頭が走り、11頭が勝利を挙げている。そして現2歳の期待の星がスターウェーブだ。父がKingman、伯母のアラビアンクイーン(Arabian Queen)が15年の英インターナショナルSの覇者という血統馬。昨年のセレクトセール1歳で3億円(税抜)の高値となった。

 6月東京の新馬(芝1400m)でデビュー。道中はスローペースの中団から。直線では内目に進路を取り、上がり3F33秒4を繰り出して難なく抜け出した。筋肉質の馬体に加え、回転の速いフットワークとあって、距離が延びていいタイプとは思えないが、少なくともマイルまでは守備範囲。今回も有力候補の1頭であることは間違いない。

 TNレーシングはこれまでJRA重賞に延べ4頭が出走し、今年のチューリップ賞のセキトバイーストの2着が最高着順。残念ながらタイトルには手が届いていない。「TNレーシング」名義では、これまでにセレクトセールでパレスルーマーの2022(キングノジョー)とカレンブーケドールの2023を3億1000万円(税抜)で競り落とすなど、総額25億9900万円を投じている新進気鋭のオーナー。ここで待望の重賞初制覇となることを期待したい。