エルフ赤面で失禁、KADOKAWAマンガ販促POPに批判→編集部謝罪 「書店での掲示には適さない内容」で撤去へ
KADOKAWAの月刊漫画誌「コミックキューン」公式Xが2024年7月30日、連載作品「エルフ先生のトイレはどこですか?」について、単行本発売時に展開した「書店店頭用の掲示物」を撤去する手配を進めていると発表した。
プロモーションとして制作したものの、「書店での掲示には適さない内容」との指摘を踏まえて対応するという。Xでは、失禁のイラストが描かれている掲示物が波紋を広げていた。
「草花が咲く森」でしか排尿できないエルフが主人公
漫画家・中嶋ちずなさんが手がける「エルフ先生のトイレはどこですか?」は、「草花が咲く森」でしか尿を排泄できないエルフ(主人公)が教育実習生として異世界からやってきた、という設定のファンタジーコメディだ。
7月26日に単行本1巻が発売されると、書店用の販促ディスプレイが展開された。仕掛け絵本のように、一部を引っ張ると2種のイラストが切り替わるものだ。具体的には、主人公がトイレの前で尿意をこらえた後、赤面しながら股を広げて失禁。水しぶきのイラストが手前に飛び出すようになっている。
この掲示物は中嶋さんも27日に「もう遊んでくれましたか?」「僕のアイデアではありません コミックキューンの本気です」と、動画を添えてXで紹介した。
しかし、投稿を受けてXでは「これをゾーニングなしで設置するのは、一上場企業として倫理観が欠如している」「本屋に安心して子供を連れて行けなくなってきている」などと批判が上がる事態に。「ゾーニング」(区域を分けること)の是非が問われ、設置する書店やコーナーを限定すべきではないかとの指摘もでた。
騒ぎが広がるなか、「コミックキューン編集部」公式Xは、掲示物を宣伝した投稿を29日までに削除。30日になってメッセージ画像で謝罪文を投稿した。
「現在店頭より撤去いただくよう手配しております」
Xの文書では、「エルフ先生のトイレはどこですか?」単行本1巻に関する「書店店頭用の掲示物」について、「お客様をはじめご協力いただいた書店各位ならびに著者の中嶋ちずな先生には、ご迷惑をおかけしておりますことを深くお詫び申し上げます」と謝罪。続けて、
「1巻発売のプロモーションのために弊社にて制作したものとなりますが、書店での掲示には適さない内容であるとのご指摘を鑑み、現在店頭より撤去いただくよう手配しております」
と対応を説明した。下記のようにも記している。
「また、この度お寄せいただいた貴重なご意見を真摯に受け止め、今後の宣伝活動について十分に留意してまいる所存です。読者の皆様にお楽しみいただける作品づくりに努めてまいりますので、引き続き弊社製品をご愛顧くださいますよう心よりお願い申し上げます」