フィリピン付近は、7月に入った頃から対流活動が活発になっています。今日20日午後3時、フィリピンの東で台風3号が発生しました。この海域での台風など熱帯擾乱の発生は、猛暑とも関係があります。猛暑は今後少なくとも2週間程度続く見込みです。

台風3号発生 今後発達しながら北上 沖縄の南へ

フィリピン付近は、7月に入った頃から対流活動が活発になっています。今日20日午後3時、フィリピンの東で台風3号が発生しました。大型で、中心の気圧は1002hPa、中心付近の最大風速は18m/s、西北西へ時速20キロで進んでいます。

台風3号は、今後発達しながら北上し、風速25m/s以上の暴風域を伴って、沖縄の南から東シナ海に進む見込みです。沖縄、奄美では、24日から25日頃、警報級の⼤⾬、暴風、⾼潮、⼤しけになるおそれがあります。今後、最新の台風情報をご確認ください。

台風の発生と猛暑の関係

フィリピン付近で対流活動が活発な状態は、熱帯擾乱(熱帯低気圧や台風)が発生しやすいことだけではありません。その北にあたる日本の南で、高気圧の勢力を強めます。このため、夏の太平洋高気圧は北への張り出しを強めています。日本海に延びる前線に向かって南からの風の流れもあり、日本列島は暖かい空気に覆われています。

今日20日午後4時までの最高気温は、全国で最も高くなったのは静岡市で38.9℃でした。札幌市は33.0℃、東京都心は35.8℃、福岡市は35.6℃など、多くの所で平年より高くなりました。

猛暑 少なくとも今後2週間程度続く

今後1週間程度、フィリピン付近の対流活動は活発で、太平洋高気圧の北への張り出しは強い状態が続くでしょう。北日本付近には前線が延び、低気圧が通過しやすい見込みです。このため、日本列島は暖かい空気に覆われた状態が続くでしょう。九州から東北南部を中心に、猛烈な暑さが続き、北海道でも、最高気温が30℃を超える日がある見込みです。

その後、8月に入る頃にかけて、フィリピン付近の対流活動は弱まるでしょう。とはいうものの、太平洋高気圧の勢力は急に弱まることはなく、特に西日本や南西諸島付近で強い状態が続く見込みです。7月28日から8月1日の5日間平均気温は、沖縄、奄美、九州から関東、北陸、東北の太平洋側は、平年よりかなり高い予想です。東北の日本海側は平年より高い見込みです。北海道でも広く平年より高いでしょう。
九州から関東では、少なくとも今後2週間程度、最高気温が35℃以上の猛暑日が続く所もある見込みです。

熱帯擾乱が持ち込む暖湿気流入か 場合によっては北海道で大雨に

となりの国、中国では、今後、台風3号の影響で、荒れた天気になることが考えられます。台風として大陸を進むとは限りませんが、熱帯擾乱が持ち込む熱帯由来の暖かく湿った空気の影響で、発達した雨雲がかかるでしょう。

熱帯擾乱が持ち込む熱帯由来の暖かく湿った空気は、中国だけにとどまらず、やがて、北日本付近に延びる前線や低気圧に向かって流れ込むことがあるかもしれません。この場合は、北海道付近で大雨になる可能性があります。今後、最新の気象情報をご確認ください。