「膠原病」とは?症状・原因についても解説!

写真拡大 (全6枚)

コラーゲンの効果とは?Medical DOC監修医がコラーゲンの効果・種類・効果的な摂取方法などを解説します。

≫「心筋梗塞の前兆となる3つの初期症状」はご存知ですか?医師が徹底解説!

監修管理栄養士:
武井 香七(管理栄養士)

帝京平成大学健康メディカル学部健康栄養学科卒業 横浜未来ヘルスケアシステム、戸塚共立第一病院3年7ヶ月勤務 株式会社コノヒカラ、障がい者グループホーム半年勤務 その後フリーランスを経て株式会社Wellness leadを設立。栄養士事業と健康事業を行なっている。

保有免許・資格
管理栄養士資格

「コラーゲン」とは?

コラーゲンはタンパク質の一種です。

人間の体の約20%はタンパク質で構成されており、そのタンパク質のうち約30%がコラーゲンです。

コラーゲンと聞けばお肌の弾力やハリなどのために必要なものだと考えられがちですが、効果は美容維持だけではありません

体内の細胞組織を接着剤のようにくっつける働きがあり、血管や骨など体内に広がってさまざまな重要な働きをしています。

コラーゲンを体内で生成するにはアミノ酸・ビタミンC・鉄分が必要
になります。
また、年齢とともにコラーゲンが減少していくのも特徴です。

今回はコラーゲンの種類や効果・摂取方法について順番にご紹介します。

コラーゲンの種類

Ⅰ型コラーゲン

複数の種類があるコラーゲンのうち90%以上がⅠ型です。ほかの種類よりも早く発見されたので研究が進んでいます。皮膚や骨、歯をつくる効果があり、サプリメントや化粧品に含まれるコラーゲンはほとんどがⅠ型だといわれています。

Ⅱ型コラーゲン

Ⅱ型コラーゲンは軟骨や関節に多く含まれています。関節の滑らかな動きに必要で、グルコサミンよりも多く存在し、Ⅱ型コラーゲンが不足してしまうと軟骨がすり減り、関節痛などが起こってしまいます。ほかにも目の角膜や硝子体をつくるのに必要な成分もⅡ型コラーゲンです。

Ⅲ型コラーゲン

Ⅰ型コラーゲンの次に体内に多く存在するのがⅢ型コラーゲンです。お肌のハリや弾力を維持する働きがあり、血管や赤ちゃんの皮膚などに多く存在します。Ⅰ型コラーゲンよりも細かい網目状の構造で、柔軟性があるのが特徴です。

Ⅳ型コラーゲン

Ⅳ型コラーゲンは、真皮と表皮の間にある基底膜(きていまく)に多く存在します。お肌の基底膜にはお肌の健康をサポートする働きがあり、Ⅳ型コラーゲンはその土台としてお肌のハリや弾力を維持する働きがあります。

Ⅴ型コラーゲン

Ⅴ型コラーゲンは、Ⅰ型コラーゲンやⅢ型コラーゲンの弾力をサポートする働きを持っています。コラーゲンのなかでも数%しか存在しておらず、食品からもなかなか摂取しにくい貴重なコラーゲンだといえるでしょう。平滑筋や胎盤、子宮に含まれています。

コラーゲンの効果

お肌の美容維持

お肌のハリや弾力は真皮に存在するコラーゲンの働きによって保たれますが、加齢や紫外線により真皮のコラーゲン量が低下してしまうとしわやたるみの原因になります。また、ブドウ糖や果糖のとり過ぎで起こる糖化もコラーゲンを減少させてしまいます。コラーゲンを増やすためには、糖分のとり過ぎに注意し、原料であるアミノ酸を生成するためのビタミンCや鉄分を積極的に摂取するようにしましょう。

骨を強くする

骨の強度や密度にはカルシウムが関係していますが、骨の質をあげるにはコラーゲンが必要です。カルシウムにコラーゲンが付着することで骨がより丈夫でしなやかになります。コラーゲンが不足すると骨がもろくなってしまいます。骨を丈夫で強くするためにはカルシウムとコラーゲンだけでなく、コラーゲンの劣化を防ぐビタミンB6や葉酸も一緒に摂取するようにしましょう。肉や魚、野菜をバランスよく食べることが大切です。

血管を正常に保つ

多くの日本人の死因である心臓病や脳卒中は、血管が厚く硬くなる動脈硬化が原因で起こります。コラーゲンは血管に弾力を与えて血液をスムーズに流してくれるうえ、基礎代謝を促進させる役割があります。血管の健康維持にもコラーゲンは関わっているのです。

目の健康維持

コラーゲンが目にも関係しているのは意外と思われる方も少なくないかもしれません。Ⅱ型コラーゲンの効果でご紹介したとおり、目の角膜や硝子体などほどんどがコラーゲンでつくられています。目のコラーゲン量が不足してしまうと硝子体に変化が起き、目のバリア機能が低下したり老眼の症状が早く起きたり、角膜がひずみ、物が歪んで見えてしまう乱視になる可能性があるといわれています。

爪・髪をきれいに

コラーゲンは髪や爪の健康維持にも関わっています。爪はもろくなった表面を改善して割れにくく丈夫に、髪は白髪や抜け毛を予防して良質な髪にする働きがあります。お肌だけでなく髪・爪にも効果があるのはうれしいポイントです。

コラーゲンの効果的な摂取方法

コラーゲンを多く含む食品の摂取

コラーゲンを多く含む食品の一例は以下のとおりです。

・フカヒレ

・手羽先

・うなぎ

・牛すじ

・豚バラ肉

動物由来や魚由来のコラーゲンがありますが、どちらも成分には大きな違いはないといわれています。

コラーゲンと一緒に摂取すると効果を高める栄養素・食品

コラーゲンの原料はアミノ酸です。そのアミノ酸生成にはビタミンCと鉄分が必要なので、より多くのコラーゲン効果をえるためには積極的に摂取する必要があります。ビタミンCが多く含まれる食品の一例です。

・オレンジ

・ピーマン

・キウイフルーツ

・ブロッコリー

・トマト

食品にもよりますが、熱を加えるとビタミンCの量が減少する場合があるので生のまま食べることをおすすめします。
次に鉄分が多く含まれる食品の一例です。

・豆乳

・小松菜

・ほうれん草

・そば

・ひじき

・さつまいも

鉄分はビタミンCとは違い、茹でたり蒸したりと熱を加えることで鉄分の量が増加します。普段の食事にプラスしてコラーゲンの効果を高めましょう。

コラーゲンの効果を高める摂取タイミング

コラーゲンは夜に摂取すると効果が高まるといわれています。その理由は、お肌のターンオーバーの時間が夜22時以降だからです。21時頃にコラーゲンを摂取し、22時までに就寝することでコラーゲンの美肌効果が高まります。逆に朝に摂取すると、その後の活動で紫外線などを浴びることによりコラーゲン濃度が薄くなってしまうので朝は避けたほうがよいでしょう。夜に摂取するときには食品だと体重増加や肌荒れの原因になる場合があるので、サプリやドリンクタイプがおすすめです。

「コラーゲンの効果」についてよくある質問

ここまでコラーゲンの効果を紹介しました。ここでは「コラーゲンの効果」についてよくある質問に、Medical DOC監修医がお答えします。

飲むタイプと粉末タイプのコラーゲンは効果的なのでしょうか?

武井 香七 医師

経口摂取されたコラーゲンは、お肌に届く前に骨に吸収されてしまいます。なので軟骨や関節の柔軟の改善やお肌の弾力には効果があるといわれていますが、皮膚の水分量やハリ・ツヤにはあまり効果が見られません。

コラーゲンは美肌に効果があるのは本当ですか?

武井 香七 医師

コラーゲンによる美肌効果は、摂取方法やコラーゲンの種類、摂取する人の体質・生活習慣によって変わってきます。効果的な摂取方法として、素早くお肌に浸透させるコラーゲン注射がおすすめです。

コラーゲンは薄毛や髪質に効果はありますか?

武井 香七 医師

若々しさを保つコラーゲンが頭皮にあれば髪の毛の生えてくる環境が整い、強くて丈夫な髪が生えてきやすくなります。その他にもコラーゲンには抜け毛を予防する効果があるので薄毛や髪質に効果があるといえるでしょう。頭皮の水分量が少ないとコラーゲンが減ってしまうので注意が必要です。

編集部まとめ

この記事では、コラーゲンの種類や効果についてお伝えしました。
よく耳にする効果はお肌の美容だと思いますがコラーゲンにはさまざまな種類があり、軟骨や関節の柔軟性を高めたり骨・爪を強くし、血管や髪質を丈夫にしたリする働きもあることがわかっていただけましたでしょうか。
コラーゲンの効果を高めるためにはビタミンCや鉄分を同時に摂取することが大切です。
ビタミンCはなるべく生のまま、鉄分を含む食品は加熱でさらに効果が高まります。
そして、規則正しい生活と食生活も健康と美容の基本です。
コラーゲンをはじめとするほかの栄養素の正しい知識を身に着けて健康的な食事をとり、何歳になっても元気で美しく過ごせるようにしましょう。

「コラーゲン」と関連する病気

「コラーゲン」と関連する病気は3個程あります。
各病気の症状・原因・治療方法など詳細はリンクからMedical DOCの解説記事をご覧ください。

消化器内科の病気

肝硬変

循環器科の病気

心筋梗塞

内科の病気

膠原病

「コラーゲン」と関連する症状

「コラーゲン」と関連している、似ている症状は3個程あります。
各症状・原因・治療方法などについての詳細はリンクからMedical DOCの解説記事をご覧ください。

関連する症状

しわと皮膚の弾力性の低下

関節の痛みとこわば

創傷治癒力の低下

参考文献

コラーゲンはカラダの基盤!!コラーゲンの役割からコラーゲンサポートお菓子まで紹介!(城西大学スポーツ振興センター)