鼻を骨折し、マスク姿で戦うエムバペ。(C)Getty Images

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 フランス代表の主将キリアン・エムバペが、現地時間7月1日にドイツのデュッセルドルフ・アレーナで行なわれるEURO2024のラウンド16、ベルギー戦の前日会見に出席した。UEFAの公式サイトが発言を伝えている。

 今夏にレアル・マドリーに移籍した25歳は、オーストリアとのグループステージ初戦(1−0)で鼻を骨折。オランダ戦(0−0)は欠場を余儀なくされ、ポーランド戦(1−1)でマスクをつけて復帰した。

 ディディエ・デシャン監督はポーランド戦後、「彼は難しい経験をしたが、今日のパフォーマンスは良かったと思う。ただ、マスクをつけるのには慣れが必要だ」と語っていたなか、エムバペはここまでを次のように振り返った。

「顔面を打った時は何が起こっているのか分からなかった。キーパーの顔を見て、何かが起こっていると気付いたたんだ。ロッカーに戻った時は、『俺は家に帰るのか』と思ったよ。今ここにいられて嬉しい。アポイントメントがたくさんあって、二晩眠れなかったし、オランダ戦ではベンチに座るのも困難だったからね。ありがたいことに、ポーランド戦ではプレーできた」
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 フランスは優勝候補と目されながら、自慢の攻撃力は鳴りを潜め、本調子とは程遠い。エムバペ自身も「明日、フランスが目を覚ましてくれるよう願っている」と期待を込める。

「自分たちに言い訳をする必要はない。グループステージでは高いレベルのプレーができなかったけど、何とか突破して準々決勝に進みたい。さらにレベルアップしないとね。良いチームが相手だ。勝たなければ家に帰る羽目になる。

 誰も家に帰りたがらない。まだ休暇に入る準備はできていないよ。ベルギー戦はとてもタフになると分かっている。でも、僕らは適切なチームで、適切な選手がいて、全員でチャレンジしている。明日、ピッチでそれを示すよ」

 ケビン・デ・ブライネ、ロメル・ルカクら強力なタレントを擁するベルギーに牙を剝き、2大会ぶりのベスト8進出を果たせるか。主将にして絶対エース、エムバペの完全復活が待たれる。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部