家を掃除したら意外な「お宝」が出てきた、というのはままある話だ。

そしてここにもまた1人、貴重な代物を発掘したというXユーザーが――。

北海道在住のXユーザー・次郎等も(@jB0nAvdIieVtz30)さんが2024年3月10日に投稿したのは、かなり年季が入っていそうな5円玉の棒金。別に貴重でもなんでもないように思えるが、印字されている製造年を見てみると......。

「昭和六十四年」

昭和64年は昭和最後の年。それも1月7日までの7日間しかなかった。そのほんの短い期間のうちに製造されたというのは、たしかにかなりレアだ。

しかも、レアなのは製造年だけではなく......。

フィルムにも「貴重ポイント」が

見ての通り、棒金はフィルムで巻かれている。そのフィルムのプリントがまた、問題なのだ。

「たくぎん」と書かれている。

「たくぎん」とは何か? 北海道拓殖銀行の略称だ。

では、北海道拓殖銀行とは何か? かつて北海道にあった銀行だ。

かつて「たくぎん」は、北海道で随一の総資産を誇る銀行だった。しかし1997年、株価の急激な下落や不良債権の処理の困難などを理由に経営破綻。その際の影響は大きく、道内経済は混乱を余儀なくされたほどだ。

そんな銀行のフィルムがかかった、7日間しかない昭和64年製の五円玉。次郎等もさんが見つけたのは、レアにレアが重なった棒金なのだ!

12日、Jタウンネット記者の取材に応じた次郎等もさんによると、棒金を発見したのは10日14時ごろ。利用している銀行硬貨取扱料金が4月から変更になるため、自宅で亡父と母が貯めていた小銭を処理しようとしていた時だった。

「(昭和64年製であることより)むしろ四半世紀前に様々ないわくを残して破綻した『たくぎん』の包みの方が、話としては面白いかなと思いました」(次郎等もさん)

縁起がいいのか悪いのか、この五円玉がもたらすご縁はラッキーなのかアンラッキーなのか......。何かと「終わり」を感じさせてくる棒金に、X上ではこんな声が。

「これすごい貴重なやつじゃん!」
「たくぎんのビニールの方に価値がありそう」
「封を開けると拓銀の呪いが解き放たれます」

なお、次郎等もさんはその後、棒金は元あった場所にしまってそのままにしているという。「ほとぼりが冷めた頃に始末を考えようかなと思います」とのことだ。