伊藤敦樹が「持ち味出しやすい」と手応えを実感【写真:轡田哲朗】

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沖縄キャンプで名古屋とトレーニングマッチを実施

 浦和レッズと名古屋グランパスは、双方が沖縄県でのトレーニングキャンプ中の2月2日にトレーニングマッチを実施。

 45分を4本の形式でトータルは2-2の引き分けだった。浦和は新加入したノルウェー代表FWオラ・ソルバッケンやFWチアゴ・サンタナが得点に絡んだ。

 浦和は今季に向けて新加入したソルバッケンやサンタナ、MFサミュエル・グスタフソンといった外国人選手たちもピッチに立った。1本目に浦和はDFマリウス・ホイブラーテンのサイドチェンジからソルバッケンが中央につなぎ、サンタナのヒールパスへ2列目から飛び出したMF伊藤敦樹が反応。相手と競り合いながらボールを確保してGKと1対1になり先制点を決めた。

 また、1本目の終了間際には浦和がPKを獲得したものの、サンタナのシュートを名古屋GKミッチェル・ランゲラックがファインセーブ。名古屋も新加入のDF山中亮輔の鋭いクロスからFWキャスパー・ユンカーが際どいシュートを放つようなチャンスも作っていた。

 3本目に浦和はFW興梠慎三がPKを決め、名古屋も深い位置まで切り込んだ攻撃が相手のオウンゴールを誘って得点。4本目に名古屋はMF久保藤次郎のミドルが相手に当たってコースが変わり、ゴールに吸い込まれてトータルでの同点ゴールになった。

 ペア・マティアス・ヘグモ新監督が就任した浦和はサイドに開いたウイングを使ったダイナミックな攻撃を見せ、先制ゴールの伊藤は「今日初めて一緒に試合をしたけど、いいコミュニケーションが取れた。オラ(・ソルバッケン)が持って、チアゴも関わってうまく自分のところに来て、いい形で押し込むことができて良かった。自分の持ち味や良さを出しやすいし、誰かが裏に抜けるように言われているので、お互いに見ながらできていると思う」と話した。

 昨季J1最少失点だった浦和だが、今季はシステムも少し変わり、ボールを奪う位置を前にするトライもしている。昨季の最強守備陣の中心的な存在でベストイレブンに輝いたDFアレクサンダー・ショルツは「(試合内容で)苦労したところがあるのは良かったと思う。あまりにも良い流れだけではいけない。かなり学べることが多かった」と話す。そして「もう少し、守備は構築しないといけない。全体的に見ると僕ら(守備陣)の仕事は昨年より難しくなるでしょう。あまり低い位置のディフェンスではないので、カバーすべきスペースは広くなる」と、開幕を見据えた。

 沖縄でのキャンプ中に浦和は6日にサガン鳥栖、名古屋は連日となるが3日に東京ヴェルディ、6日に北海道コンサドーレ札幌とのトレーニングマッチを予定。また、名古屋は10日にFC岐阜とプレシーズンマッチを行う予定が発表されている。開幕まで約3週間、実戦で得た成果と課題をチェックしながらスタートダッシュを決めるべく調整が進んでいる。(轡田哲朗 / Tetsuro Kutsuwada)