トゥールーズ戦に出場した遠藤航【写真:Getty Images】

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リバプールはトゥールーズに2-3で敗戦、先発の遠藤は前半のみで交代

 イングランド1部リバプールは現地時間11月9日、UEFAヨーロッパリーグ(EL)グループステージ第4節でトゥールーズと対戦し、2-3で敗れた。

 先発を飾った日本代表MF遠藤航は前半のみで交代したが、現地メディアは「タックル勝利数が0、デュエルでは4回とも全敗だった」と遠藤のパフォーマンスを断罪しており、「30歳の彼は、最終ラインの前で自信なさげな表情を浮かべていた」と指摘している。

 10月26日にホームで行われた第3節トゥールーズ戦では、遠藤に移籍後初ゴールが生まれ、5-1で圧勝した。今節は敵地でのリターンマッチとなったが、前半36分、後半13分と連続失点を喫する。

 リバプールは後半29分にオウンゴールで1点差に迫るも、直後の同31分に再び失点。その後同44分にFWディオゴ・ジョタがネットを揺らし2-3とするも、同アディショナルタイムに生まれたDFジャレル・クアンサーの劇的な同点弾はVAR (ビデオ・アシスタント・レフェリー)の確認の結果、直前のプレーがハンドの対象となり“幻のゴール”に。試合は2-3で終了した。

 アンカーで先発を飾った遠藤だが、託された守備の仕事で苦戦を強いられることに。前半34分に相手選手を足裏で踏みつけてしまいイエローカードを提示されると、その後も何度か遅れたタックルでファウルを犯すプレーが続き、前半終了間際には相手選手を激しく転倒させ、2枚目の警告の対象となってもおかしくない場面となったが、幸運にも主審は退場の判断を下さなかった。

 後半の退場の可能性を懸念されてか、遠藤は前半のみで交代となったが、リバプール専門メディア「liverpool.com」は、遠藤が持ち味としている守備面での“異変”を指摘。「イエローカードが3枚出されていてもおかしくはなかったが、幸運にも1枚で済んだ。タックル勝利数が0、デュエルでは4回とも全敗だった」と説明しており、「チームは特にアウェー戦で中盤のスペースが緩くなりがちな課題があり、改善が急務となっている。エンドウが貧弱でなければ明確な解決策だったが、日本人はまだここの激しさに耐えられる素質を証明してない」と辛辣に述べている。

 また、同メディアは「30歳の彼は、最終ラインの前で自信なさげな表情を浮かべていた。常に不意を突かれ、象徴的だったのはダリンガの足を踏みつけてしまったイエローカードだろう。クロップは目の前で見ており、ハーフタイムで交代することになった」と指摘し、「クロップは夏の時点では遠藤との契約に自信を抱いていたが、今のところは期待に応えていない。1月に向けてスタンスを変えるのに遅すぎることはない」と、1月の移籍市場で守備的MFの獲得を進言していた。遠藤にとって、まさに正念場となる。(FOOTBALL ZONE編集部)