2023年10月31日のAppleイベントで登場する可能性の高い製品まとめ、なぜ朝9時という異例の時間に始まるのか?
日本時間の2023年10月31日9時から、Appleの新製品発表イベント「Scary Fast」が始まります。間もなく40周年を迎えるMac関連製品のほか、AppleのSoC「M2」の次世代版となる「M3」の到来が期待される中、Bloombergなど各メディアが「登場する可能性の高い製品」についてまとめています。
Apple October 30 ‘Scary Fast’ Event: New iMacs, MacBook Pros, Products to Expect - Bloomberg
Apple Event Next Week Likely to Emphasize High-End Gaming on Mac - MacRumors
https://www.macrumors.com/2023/10/25/apple-event-mac-gaming-focus-likely/
Apple's Scary Fast event could spell the end of its Lightning port - and I'm ready for it | TechRadar
https://www.techradar.com/computing/macs/apples-scary-fast-event-could-spell-the-end-of-its-lightning-port-and-im-ready-for-it
◆M3
2022年6月に登場したMac向けシリコン「M2」、2023年1月の「M2 Pro」「M2 Max」2023年6月の「M2 Ultra」に続く次世代モデル「M3」の登場が期待されています。Bloombergのマーク・ガーマン記者によると、ラインナップは「M3」「M3 Pro」「M3 Max」など。それぞれのチップは複数の異なるバージョンがテストされているそうですが、ベースモデルとなるM3で確認されているバージョンの一つは8個のCPUコア(4個の効率コアと4個のパフォーマンスコア)と10個のGPUコア、24GBのユニファイドメモリが搭載されている模様。M3 Proは14個のCPUコア(4個の効率コアと10個のパフォーマンスコア)と20個のGPUコア、ハイエンドモデルのM3 Maxは16個のCPUコア(4個の効率コアと12個のパフォーマンスコア)と40個のGPUコアが含まれるとガーマン氏は予想しています。なお、ガーマン氏は「CPUが32コア、GPUが最大80コアのM3 Ultra」の存在も指摘しています。
AppleのM3 Ultra搭載Mac Studioは32コアCPU&最大80コアGPUを搭載とするモンスターマシンになるとの報道 - GIGAZINE
◆iMac
Appleは、Scary Fastを案内するページで「AppleロゴをmacOS用ファイルマネージャーのFinderに変えるアニメーション」を表示しているため、イベントではMac関連製品が登場することが確実視されています。中でも、2021年4月に登場して以来更新がなかったAppleのディスプレイ一体型コンピューター「iMac」がおよそ900日ぶりに刷新され、前述の「M3」を搭載して登場するとの予想が主流。しかし、ガーマン氏は「大胆な新デザインは期待できない」としていて、外観は既存バージョンとほぼ同じになると推測しました。
◆MacBook Pro
「J514」と「J516」というコードネームで呼ばれる14/16インチMacBook Proも登場する可能性大。これら製品について、ガーマン氏は「外観は現行モデルとほぼ同じだが、より高速な新型M3 ProおよびM3 Maxが搭載されるだろう」と指摘。複数のバージョンがあるチップのうちどれが搭載されるかは不明ですが、「iPhone 15 Pro」のA17チップと同様に、ゲーム性能を向上させるコンポーネントが含まれる可能性があります。
MacRumorsによると、Appleのシリコンチップはアーキテクチャが似ていることがよくあり、iPhone 15 Proに搭載されているA17 Proチップのように、M3シリーズはソフトウェアベースのレイトレーシングに比べてグラフィックスレンダリングを大幅に改善する「ハードウェアアクセラレーテッドレイトレーシング」を搭載する可能性が高いとのこと。
また、M3シリーズのチップはTSMCの3nmプロセスで製造され、M2シリーズのチップに比べてより高速なパフォーマンスと電力効率の向上を実現すると予想されているため、これらの進化によりMacで多くのAAAゲームがプレイ可能になり、ゲームメーカーにとってもMac向けのゲームを開発するための追い風となるとMacRumorsは予想しました。
Appleはゲーム専門誌IGNとのインタビューで、「iPhone 15 Pro向けに発表した新しいゲームはMacにも対応するのか」との質問に対し、「開発者は我々と協力して対応するつもりです」と答えていますが、具体的には「バイオハザード4」のリメイクや「DEATH STRANDING DIRECTOR'S CUT」、「Assassin's Creed Mirage」などがこれに含まれるとのこと。DEATH STRANDINGはすでにMac版の発売が決まっています。
例えばカプコンは「バイオハザード ヴィレッジ」を2023年10月30日からiPhone 15 ProとM1チップ以降のiPad向けに発売しています。MacRumorsは「カプコンの発売日がイベントと重なるのは単なる偶然である可能性もあるが、Appleとカプコン、そしておそらく他のゲーム開発者からMac関連のゲームニュースが追加されることを示唆しているのかもしれません。ある情報筋は、Appleがイベントを太平洋標準時の17時という異例の時間に開催するのは、日本の営業時間帯に合わせたためで、イベントでは日本のゲームデベロッパーとの大規模なタイアップが含まれると話しています」と述べました。
ガーマン氏は「パーソナル・コンピューティング市場は大流行後の低迷からようやく脱しつつあり、新たな競合他社がこの業界に参入しようとしているので、新モデルはAppleにとって正念場である。同社は数四半期にわたる売上減少から脱却しようとしている」と指摘しました。
また、Mac関連製品に加え、LightningからUSB-Cコネクタへ移行する試みの一環として、トラックパッド、マウス、キーボードなど、Lightningが採用されている周辺機器もアップデートされる可能性が高いと予想されています。
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