元麻布3丁目が、グルマンたちにとって美食の地であること。その由縁が、一軒のビルの存在だ。

今回フォーカスを当てたのは、このビルの地下に入るイタリアン『アルヴェアーレ』

数々の人気店が名を連ねてきた“美食ビル”で、10年間愛され続ける、その理由に迫った!


変わりゆく美食ビルの地下で、10年に渡り支持される強さたるや

ビルの外にある、ロゴと地下を示すアイコンが愛らしい。階段を下り、重厚な扉を開けると圧巻のワインセラーがお出迎え。店名の意味は“蜂の巣箱”で、甘い蜜ならぬ美味しい料理を求める客で、毎晩賑わいを見せる


元麻布3丁目がグルマンたちにとって、美食の地であること、その由縁が、こちらのビルの存在だ。

1階には、かつて三ツ星店の『日本料理 かんだ』(現在は『鮨しゅんじ』)があり、2階にはイノベーティブフレンチの『エクアトゥール プラス』が現在も居を構える。

かように数々の名店が伝説を残してきた立地にあって、10年間密かに名望を集めてきたのが『アルヴェアーレ』だ。



どっしりとした木のカウンターが風格を醸す。カウンター上にはグラスワイン用のワインクーラーが置かれ、ボトルを見ながら一杯を決める人もいるとか


「できるだけ隠れたところに店を出したかった」とは、オーナーソムリエの毛利俊一郎さん。

それも、食べ慣れた客にゆっくり過ごして欲しいという思いゆえ。

店内はゆったりした作りで、カウンターとテーブル、そして6名まで入れる個室があり、あらゆるシーンに対応。



テーブル席の上は吹き抜けになっており、開放感も抜群。お店の随所に緑が配置され、落ち着いた雰囲気を感じられる


そんな地下のセンス溢れる空間で味わうのは、日本の食材にフォーカスしたイタリアン。

「素材本来のピュアな味を生かすよう心がけている」と語る黒田恭平シェフは、イタリアの星付き店で4年間研鑽を積んだ実力派。


元麻布の大人を満たす丁寧な仕事も、次々と空くグランヴァンもここでは日常


18時〜21時まではコースのみ。内容は、パスタ2種、お魚、メインなど約9品で月ごとに内容が変わる。

こちらはメインの「ラカン産 鳩」。見事なロゼ色が火入れの確かさを物語る。

メインのお肉は、常時5種類ほどが用意されており、この日は他にも「天城シャモ」「蝦夷鹿」「ブルターニュ産の仔牛」「安西さんの仔羊」「伊良湖黒牛フィレ」を用意。この選択肢の多さも人気の理由。




「舞鶴 黒鮑」と食材だけを記した一品は、黒アワビの冷製スパゲッティーニ。

5時間蒸したアワビがやわらかく、美味。




21時以降のアラカルトより、夏の人気メニュー「静岡舞阪町生しらす からすみ スパゲッティーニ」2,400円。




目にも楽しい盛り付けも魅力。

こちらはコース内の「アミューズ」。右は「アオリイカのフリット」、左は「生ウニを乗せたお米のチップ」。

いずれも「コース」(17,600円)より。



ワインはイタリアとフランスを中心に約700種を常備。グラスは1,000円〜1,600円。ペアリングは7,000円〜10,000円


早い時間はコースで、21時以降はアラカルトも楽しめるから使い勝手も抜群。

こんな店がひっそりあるのが、元麻布3丁目の強さなのだ。


■店舗概要
店名:アルヴェアーレ
住所:港区元麻布3-6-34 カーム元麻布 B1F
TEL:03-6438-9088
営業時間:コース 18:00〜21:00
     アラカルト 21:00〜(L.O.22:30)
定休日:日曜(月曜が祝日の場合は日曜営業、月曜休み)
席数:カウンター4席、テーブル8席、個室1(6名)


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