空港の駐車場に放置されたベビーカーの上で体を丸めてうずくまっていた犬。飼い主と空港に来ていたが、飛行機に搭乗できないと分かり、置き去りにされてしまった(画像は『New York Post 2023年8月11日付「Charges loom for vacationing woman who dumped French bulldog at airport」(WTAE-TV Pittsburgh)』のスクリーンショット)

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ピッツバーグ国際空港で今月4日、ベビーカーの上でうずくまる1匹の犬が発見された。犬は飼い主と一緒に空港にやってきたが、愛犬を飛行機に乗せられないことが分かると、飼い主は自分だけ飛行機に乗ってしまったのだ。この身勝手な行動を取った飼い主は、動物虐待など複数の容疑で起訴されたという。米ニュースメディア『New York Post』などが伝えている。

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米ペンシルベニア州アレゲニー郡警察は今月4日午前5時半、ピッツバーグ国際空港から「駐車場に犬が置き去りにされている」と通報を受けて現場に向かった。警察官らが駐車場に到着すると、ベビーカーの上でうずくまる1匹のフレンチブルドッグが発見された。近くに飼い主らしき人物はおらず、警察官らは動物管理官に連絡し、フレンチブルドッグを一時的に保護することになった。

調べを進めると、このフレンチブルドッグの飼い主は同州キッタニング在住のアリソン・ガイザー(Allison Gaiser、44)で、メキシコのリゾート地へ向かうために同空港を訪れていたことが分かった。アリソンはチェックインのためにある航空会社のカウンターへ向かうと、「クレートがなければ犬を機内に持ち込むことはできません」と伝えられた。アリソンはクレートがなくても乗せてもらえるよう、「このフレンチブルドッグは“エモーショナル・サポート・ドッグ(飼い主を心理的に支える犬)”です」と嘘をついたという。航空会社側はこの主張を認めず、搭乗券の発行を拒否した。これを受け、アリソンはフレンチブルドッグを空港に置き去りにし、自分だけ飛行機に乗ってしまったのだ。

ジェイソン・ドナルドソン巡査(Jason Donaldson)によると、捨てられた7歳のフレンチブルドッグに健康上の問題はないという。フレンチブルドッグにはマイクロチップが埋め込まれていてアリソンの情報を確認できたが、すぐには連絡がつかず、フレンチブルドッグは地元のアニマルシェルター「Animal Friends」に預けられた。

その後、アレゲニー郡警察が今月24日にFacebookで投稿した内容によると、アリソンに対して動物虐待の軽犯罪に加え、動物虐待に関連する容疑や飼育放棄、動物遺棄の疑いで起訴したという。ペンシルベニア州の法律では、故意に動物を捨てた場合は動物虐待とみなされ、300ドル(約4万3100円)〜1000ドル(約14万3700円)の罰金が科される。

信じ難い飼い主の行動に、ネット上では「なんて可哀想な子なの」「この子の新しい飼い主になりたい」「軽犯罪なら、牢屋に入ることはないんだろうな」「家族の一員である愛犬にこんなことができるなんて、本当に信じられない」「二度と生き物を飼えないようにしてほしい」など悲しみや怒りの声が殺到した。

ちなみに過去にも同様のケースがサンフランシスコ国際空港で発生しており、連れてきた子犬のせいで入国できず、空港で飼い主に捨てられてしまった子犬が話題を呼んでいた。一時、子犬は安楽死させられてしまうところだったが、空港職員の懸命な働きかけで安楽死を免れ、空港職員に引き取られた。

画像は『New York Post 2023年8月11日付「Charges loom for vacationing woman who dumped French bulldog at airport」(WTAE-TV Pittsburgh)、2023年8月24日付「Woman accused of ditching French bulldog at Pittsburgh airport hit with criminal charges」(Facebook/Allison Gaiser)』『Allegheny County PD 2023年8月4日付Twitter「Don’t leave your pets behind!」』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 iruy)