サマー・スタイル・アワード、フィジーク部門で優勝した安藤徹【写真:中戸川知世】

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各コンテストで輝く選手たちを紹介「ボディコンテスト名鑑#22 安藤徹」

“夏が一番似合う男性・女性”を決めるボディコンテスト「SUMMER STYLE AWARD(サマー・スタイル・アワード)」の千葉予選と千葉ROOKIE CHALLENGE CUPが6月25日、千葉・青葉の森公園芸術文化ホールで開催され、各部門で筋肉美が競われた。フィジーク部門では39歳の安藤徹が優勝し、プロカードを獲得した。日々デスクワークをこなしながら、週7でジムに通っていたという“リベンジ”の過程を聞いた。

 ◇ ◇ ◇

――優勝した率直な感想は。

「リベンジだったんですけど、優勝できてホッとしています。一昨年の東京予選のフィジーク部門で2位だったんです。悔しくて。そのとき(大会実行委員会代表の金子)賢さんからフィードバックをいただいて。ひたすら肩と大円筋を鍛えなさい、というので2年間みっちりやって、晴れて勝てた、という感じです」

――昨年の大会には出なかった。

「はい、丸1年バルクに充てて、という感じです」

――この日のためにかなり力を入れてきた。

「ほぼ週7休みなしでした。絶対に勝つんだとやってきました。よほど体がおかしいとか、風邪をひいたとかじゃなければ行くようにしています」

――お仕事は。

「普通のサラリーマン、パソコンを使ったデスクワークをしています。外資系の通販サイトなので海外の人とのやり取りが多く、基本は朝や夕方以降に電話会議をする、というような生活です。リモートなのでジムに行く環境も作りやすいです」

――トレーニング歴は。

「25歳から始めているので、13、4年ですかね。今年で39歳になります」

――始めたきっかけは。

「もともとK-1世代なので、格闘技をやりたかったんです。アンディ・フグとかピーター・アーツを見ていた世代なんですけど、奥さんから『怖いから筋トレで我慢して』と言うので、仕方がないから筋トレをやるか、と始めたらハマっちゃった感じです」

――格闘技を始めようと思ったのは社会人になってから。

「そうですね。学生時代は部活で水泳やテニスをやっていました。一般的な人と比べると若干筋肉質かな、というぐらいです。今思うとガリガリでしたが。(格闘技で)『強くなりたい』というのから、今度は『デカくなりたい』に変わったという感じです」

トレーニングを始めたばかりの頃は「ベンチプレスばかりやっていた」

――トレーニングで辛かったことは。

「全くないですね(笑)。トレーニングも好きなので。今回減量もだいぶ調整を変えました。有酸素も一切入れてないんです。辛いことを本当にしていなくて、逆にそれが勝因だったなと思います。1つあるとすれば、前日の水抜きですね。喉がカラカラすぎて。それ以外は楽しくやっていました」

――楽しかったことは。

「やっぱりパンプしているときですかね。体が張って、鏡で見るとやっぱり違うじゃないですか。その瞬間が気持ちいいです。トレーニング自体が好きなので」

――次の目標は。

「次はプロ戦で勝ちたいなというのと、別の団体でも出てみようかなと思っています。ただ、ちょっとまだ今は自分が納得いく体にはなっていないので、どうしようかな、という感じではありますが、もうワンランク上には行きたいです。来月のプロ戦には出ようと思っています」

――自慢の部位は。

「基本胸が強いですね。その分他が弱く見えてしまうので、そこがネックです。昔、トレーニングを始めたばかりの頃はベンチプレスばかりやっていたんです。マックスで145キロ挙げていました。胸は強みなので、今は逆にあまりやらないようにしています。肩とか背中を強くしたいので、週40セットぐらいはやるようにしています」

――表彰式では天を仰ぐような仕草も。

「いろいろと感慨深いものがあって、やっと獲れた、という思いですね。4年前に初めてベストボディ・ジャパンの大会に出てから、今回で大会に出るのは4回目で。ずっと2位だったんですよ。1位を獲りたくて。やっぱり違うじゃないですか。本当に良かったです。ずっと悔しいという思いだけで本気でやっていたので、それが実を結んだ達成感、安心感があります」

(THE ANSWER編集部・鉾久 真大 / Masahiro-Muku)