達成すれば“史上初の金字塔”! 大谷翔平がメジャー史を塗り替えるサイクル安打へ王手 特大自援護弾には賛辞も
確信めいた表情で打球を見送った大谷。偉業にあと一歩と迫る特大アーチを放った。(C)Getty Images
三度、偉業に王手をかけた。
現地時間6月9日に本拠地で行なわれたシアトル・マリナーズ戦に大谷翔平は「2番・指名打者兼投手」として先発。投げては5回(97球)を投げて、被安打3、6四死球、6奪三振、3失点で降板した。
【動画】特大の自援護弾! 大谷翔平がマリナーズエースを打ち砕いた特大アーチをチェック
投手として制球が乱れた感が否めずに3失点を喫して降板した。一方で打撃はすこぶる好調だ。相手先発はエースのルイス・カスティーヨなのだが、自らを援護する17号ホームランを含む3安打を記録。6回表終了時点でサイクルヒットに王手をかけたのだ。
とりわけ圧巻だったのは3回に放った特大アーチだ。2点ビハインドの3回2死一塁の局面で迎えた第2打席だった。カスティーヨが投じた2球目、真ん中よりに入ってきた88.1マイル(約141.7キロ)を強振すると、センター方向へグングンと飛んで行った打球はフェンスを越えて後方の生垣付近に着弾。飛距離440フィート(約134.1メートル)の特大アーチとなった。
もはや大谷においては“見慣れた光景”と言えるかもしれない特大の自援護弾には、賛辞が相次いだ。地元紙『Orange County Register』のジェフ・フレッチャー記者が「ショウヘイ・オオタニのように自身のミスを取り消せる投手はいない。今季17号の2ランホームランを放った」と称えた。
初回にサードへの内野安打を打っていた大谷は、2死一塁で迎えた5回裏の第3打席には、97.4マイル(約156.7キロ)のシンカーを鮮やかにレフトへはじき返してツーベースを記録。これで自身にとって3度目となるサイクルヒット王手となった。ちなみにいずれも自身の登板試合というから驚きだ。
先発投手に限ってみれば、サイクルヒットの達成は唯一無二の偉業だ。先発投手以外では1888年7月28日にホワイトストッキングス(現カブス)のジミー・ライアンが、ウルバリンズ戦で記録しているが、長きにわたるメジャー史でも134年前のこの一例のみ。まさに金字塔を言えよう。果たして、大谷は達成できるか――。
[文/構成:ココカラネクスト編集部]