伊藤園「お〜いお茶」が過去最高の販売数量で推移 上期7%増 通期5%増の9180万ケース見通し

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 伊藤園は2日、緑茶飲料ブランドの「お〜いお茶」が上期(4月期)、前年同期比7%増の過去最高の販売数量を記録し、通期も過去最高の販売数量の見通しであることを明らかにした。

 行動制限の緩和による人出回復に加えて、3月に実施した「緑茶」(本体)「濃い茶」「ほうじ茶」「玄米茶」基幹4品の525mlから600mlへの増量や「濃い茶」の好調などが好調要因。

 この日、決算説明会に臨んだ本庄大介社長は「今年のようなイレギュラーな年は基本に返らないといけないということで主力ブランドをしっかり伸長させていくことを愚直に行っている。中でも『お〜いお茶』は再強化に取り組んでいる」と語る。

 緑茶飲料市場における「お〜いお茶」22年1−12月の販売金額シェアは前年比1ポイント増の35%を見込む。「お〜いお茶」が牽引して緑茶飲料市場も21年の4260億円から4350億円に回復する見通しとなっている。

 「お〜いお茶」の販売数量は通期(22年5月〜23年4月)、前年を5%程度上回る過去最高の9180万ケースに達するとみている。

 この中で「濃い茶」は今期2ケタ増を見込む。「『濃い茶』は今期、金額ベースだと単品で500億円を突破し(乳性を含めた)全ての機能性表示食品の飲料の中でNo.1になる」と述べる。

 嗜好品領域の「ほうじ茶」と「玄米茶」も貢献。「ほうじ茶」は10月からコンビニ・駅売店限定で販売している「濃く香るほうじ茶」が好スタートを切り「従来の『ほうじ茶』の1.5倍回転が上がっている」という。

伊藤園の本庄大介社長

 下期はシェアが急伸するホットタイプに期待を寄せる。
 ホット緑茶飲料の「お〜いお茶」のシェアは2位以下のブランドとは大きく水をあける59%(出典:伊藤園・インテージSRI⁺21年9〜22年9月金額ベース)となっている。

 高まる健康志向への対応としては、「2つの働き カテキン緑茶」を「お〜いお茶」ブランドの傘に入れて10月3日から発売している。

 来春に向けては新商品を予定。
 「(定番商品は)昔からご愛飲して下さる方に支持され、だんだん高齢化が進んでいることから、若い人向けの『お〜いお茶』を来春くらいにやってみようと準備している」と意欲をのぞかせる。

 なお「お〜いお茶」で今期見込んでいる販売数量9180万ケースは、10月から「お〜いお茶」に組み込まれた「カテキン緑茶」を除いた数字となっている。

伊藤園「お〜いお茶」が過去最高の販売数量で推移 上期7%増 通期5%増の9180万ケース見通しは食品新聞 WEB版(食品新聞社)で公開された投稿です。