カップケーキを夢中になってほおばるクマ(画像は『CT Insider 2022年9月10日付「Bear crashes child’s birthday party in West Hartford」(Contributed by Rauf Majidian)』のスクリーンショット)

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アメリカのある家の裏庭で2歳になった息子の誕生日パーティーを開いたところ、野生のアメリカグマが侵入した。参加者はパニックになり家の中に逃げ込むと、クマはテーブルに残されたカップケーキを食べ始めたという。父親はその様子をSNSに投稿し、「クマはどんなに追い払われても、悠然とカップケーキを食べ続けた」と明かしている。『CT Insider』などが伝えた。

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米コネチカット州ウェスト・ハートフォードで9月4日、サイラス・マジディアン君(Cyrus Majidian、2)の誕生日パーティーが開かれた。20数人が招待され、裏庭のピクニックテーブルで食事したり、子供たちは駆けまわったり音楽に合わせて踊ったりしながら楽しいひとときを過ごしていた。

その時、サイラス君の母親ローラさん(Laura)が1頭のアメリカグマの存在に気づいた。クマはピクニックテーブルの椅子に座る人に向かって、背後から静かに近寄っていたのだ。一同は大パニックになり、子供たちをすくい上げるように持ち上げ、腕に抱えて室内へ駆け込んだ。

無事に家の中に避難して外を見てみると、クマは誰もいなくなったピクニックテーブルのところにいたという。

ローラさんが「クマは全く人を襲う様子はなくて、カップケーキにだけ興味があったみたい」と明かすように、クマはジュースやお菓子には見向きもせず、ピクニックテーブルにあったカップケーキの飾りのクリームをなめ始めた。

父親のラウフさん(Rauf)は「子供を連れていない大人たちは『出ていけ』と大声で叫んで追い払おうとしたんだ。でも全く動じなかったよ」とクマの様子を語った。さらに車のクラクションを鳴らして威嚇してみたが、クマは口の周りをクリームでベタベタにしながら悠然とカップケーキを食べ続けたそうだ。

そして20分ほどかけてカップケーキのほとんどを食べ食べ尽くしたクマは、ゆっくりと立ち去った。

クマがカップケーキをほおばる様子がSNSに投稿されると、「私も無料のカップケーキのためなら、誕生日パーティーに押しかけていくわ」「多分、クマの誕生日でもあったんだよ。彼にカップケーキを食べさせてあげてよ」と面白がるコメントが見られたが、一方で「家の中にちゃんと避難できてよかった。でもクマを驚かせてはダメ、命が危なかったかもしれないから」と無事を喜ぶ声が寄せられた。

アメリカグマは一般的に用心深く、通常は人間を恐れるそうだ。人間に対して攻撃的になることはめったにないが、鋭い嗅覚や聴覚を持っており、食べ物のかすかなニオイを感知するとキャンプ場や民家付近にやって来てしまう。そして人間の生活圏の中に食べ物が常時あると分かると、人間を恐れなくなるという。

一家は再び裏庭でクマに出会ってしまうことを心配し、今回の出来事をコネチカット州エネルギー環境保護局(DEEP)に報告した。

なお同局によると近年はクマの個体数が増加し、今年に入って8,000件以上の目撃情報が報告されていることから、クマをはじめとした野生動物に餌付けしないよう呼びかけている。もちろん一家は餌付けをしようとしたわけではないが、今後裏庭でパーティーを開く際にはクマをおびき寄せない工夫が必要なようだ。

画像は『CT Insider 2022年9月10日付「Bear crashes child’s birthday party in West Hartford」(Contributed by Rauf Majidian)』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 桃野まみ子)