九州では最長、全国の在来線でも6番目に長い「日豊本線」。九州の東海岸4県を縦断するこの路線は、普通列車で乗り通すとどれくらいかかるでしょうか。

乗り通せるのか? 日豊本線

 日本で6番目、九州では最も長い在来鉄道路線が「日豊本線」です。起点は小倉駅、終点は鹿児島駅で、九州の東海岸沿いに福岡、大分、宮崎、鹿児島の4県を縦断し、その距離は462.6kmに及びます。

 そんな長大な日豊本線、青春18きっぷで乗り通すと、どれくらいかかるのでしょうか。


左が日豊本線の普通列車。885系特急「ソニック」が通過(乗りものニュース編集部撮影)。

 小倉発、鹿児島発とも、6回の乗り継ぎで走破は可能ですが、うち1回は、青春18きっぷで利用できない特急を追加料金にて使うことが前提です。この1回の特急を使わなければ、1日で乗り通すことができません。

 その特急を使う区間が、大分・宮崎県境の佐伯〜延岡間です。この区間を直通する普通列車は、佐伯発6時18分、延岡発6時10分、20時07分の3本のみ。2018年3月のダイヤ改正で、上下計6本が3本まで減便されました。

 この区間は以前から18きっぷ利用者のあいだで、途中駅「宗太郎」の名前をとって「宗太郎越え」と呼ばれてきました。JR九州の在来線で最大の赤字区間でもあります。一方で特急はほぼ1時間に1本走っているため、特急を使わない手はありません。

 これを使った場合、小倉5時31分の始発列車からの乗り継ぎは、次のようになります。

小倉→宇佐(大分県)→臼杵(大分県)→佐伯(大分県)→【特急にちりんシーガイア】→延岡(宮崎県)→南宮崎(宮崎県)→西都城(宮崎県)→鹿児島

 鹿児島到着は17時33分です。鹿児島5時28分の始発から、延岡〜佐伯間で特急を使いつつ逆方向の乗り継ぎをしても、小倉駅には17時56分に到着します。

 東九州の主要都市をつなぐ日豊本線は、かつて本州へ直通する特急や急行も多く運転されました。現在の運行は九州内に限定されるようになったものの、実に10種類もの特急が走るなどしており、いまだ“特急街道”の存在感は健在です。