西武・山川穂高 (C) Kyodo News

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◆ 2試合連続の「どすこい」!

 西武の連勝が4でストップ。

 6日の試合は1点のリードを保って終盤まで進めたが、8回に水上由伸がブランドン・レアードに痛恨の一発を浴びて試合をひっくり返された。

 西武は2回、先頭で打席に入った山川穂高が小島和哉の内角145キロを見事に弾き返し、レフトスタンドにライナーで突き刺す32号。2試合連続の本塁打で幸先良く先制点を奪う。

 ところが、以降は左腕の粘投を前にチャンスを作りながらもあと一本が出ず……。1−0で迎えた8回、ここまで18試合連続無失点投球中だった水上が代打で出てきたレアードに逆転2ランを被弾。そのまま1−2で敗れた。

 連勝はストップしてしまったが、勝負の夏場に来て主砲のバットが元気なのは頼もしいポイントだろう。8月は月間打率.222と出遅れ気味だが、ここに来て2試合連続本塁打と“どすこい”のペースも上向き。現在の「32」という数字をどこまで積み上げていくのか、注目が集まる。

 6日放送のCSフジテレビONE『プロ野球ニュース』に出演した大矢明彦氏も、「すごく技術の光る一発だった」と主砲の一撃を称える。

 左腕の小島和哉が思い切って内を突いてきたところを、窮屈になりながらもしっかりと捉えてライナーでレフトスタンドへ。大矢氏は「胸元に来るまっすぐだったんですが、こういったボールはバットを振り切るとファウルになってしまう」と解説。

 そんな中、山川の打撃は「内角球をなるべく体の近くで、そして体と一緒に腕を回して打ち返していますよね。だから切れていかずにライナーでそのまま届く。豪快さだけでなく、こういった技も使えるという山川の“柔らかさ”を見たなと」と語り、持ち前のパワー以上に“技術”が詰まった一発だったと強調した。

 同じく番組に出演した江本孟紀氏も、「昔からホームランバッターにはいろいろな人がいましたけど、こうしてインコースの球を体ごと巻きつけるように打っていく選手って最近は少なかったですよね」と語り、「過去の大打者を彷彿とさせるような打ち方。インコースをあれだけ打てるというのは素晴らしいですよ」と称賛。

 今季はここまで87試合の出場で32本塁打。チームが残す42試合で、最終的にこの数字をどこまで伸ばすことができるか。今後も獅子の主砲のバットから目が離せない。

☆協力:フジテレビONE『プロ野球ニュース2022』

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