グリーン関西 本社

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 グリーン関西(株)(TDB企業コード:580911310、資本金1000万円、兵庫県三木市吉川町稲田山ノ上241-29、代表赤松正樹氏、従業員22名)は、3月31日付で事業を停止し、事後処理を中島宏樹弁護士(京都市中京区烏丸通六角下る七観音町623、中島宏樹法律事務所、電話075-741-8904)に一任、自己破産申請の準備に入った。

 当社は、1982年(昭和57年)10月創業、翌83年(昭和58年)1月に法人改組したゴルフ場向け農薬販売業者。ゴルフ場のグリーン用の除草剤を主力に殺菌剤や殺虫剤、苔除去剤、肥料を扱うほか、販売に伴う農薬の散布作業も請け負い、北海道を除く全国を営業エリアとして、国内400コースに納入実績を有していた。

 2016年には外食事業として大手しゃぶしゃぶ店のFC店を大阪に出店するほか、焼肉店もオープンし、2019年9月期には年売上高約20億3200万円を計上していた。同年10月にはウェルネス事業として許認可を取得し、医療機器の販売・レンタル事業を開始するなど事業を多角化していた。

 しかし、その後は農薬販売事業においてゴルフ場の投資抑制による影響や、新型コロナウイルス感染拡大に伴う営業自粛の影響から外食事業が落ち込んだことで2021年9月期の年売上高は約18億9600万円にダウン。収益面でも事業の多角化に伴い、金融機関からの借り入れ負担も重く、厳しい経営を強いられていた。

 このため、一部取引先から取引条件の見直しを求められるなどより一層資金繰りがひっ迫。今年1月末には多方面に支払い遅延が発生するほか、決算書の内容に疑義が生じるなど信用不安が高まるなか、ファクタリング業者からの資金調達などでしのいでいたが、ここに来て資金繰りも限界に達したため事業継続は困難と判断し、今回の事態となった。

 負債は推定30億円だが、今後変動する可能性がある。

 なお、関係会社の(株)プラントレイズ(TDB企業コード:113003835、同所、同代表)と(株)蒼実社(TDB企業コード:804005876、登記面=滋賀県栗東市綣3-2-24、同代表)の2社も、債務整理の方針で検討中。