藤原秀衡(田中泯)と源義経(菅田将暉)。そばに弁慶も!
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 20日に放送された小栗旬主演の大河ドラマ「鎌倉殿の13人」(NHK総合ほか)の第7回に源義経(菅田将暉)と、彼を庇護した奥州の覇者・藤原秀衡(田中泯)が登場。義経の従者である弁慶(佳久創)も姿を見せ、義経の旅立ちの場面が「ワクワクさせる」と反響を呼んでいる。

 本作は、鎌倉時代を舞台に、野心とは無縁だった伊豆の若武者・北条義時(小栗)が鎌倉幕府初代将軍・源頼朝にすべてを学び、武士の世を盤石にした二代執権に上り詰めていくさまを追う物語。7回「敵か、あるいは」のキーパーソンは、佐藤浩市演じる坂東の巨頭・上総広常(かずさ・ひろつね)。彼を味方につけようとする頼朝(大泉洋)と平家方、そして広常と頼朝の熾烈な駆け引きが展開した。

 義経と秀衡が登場したのはラストのこと。いよいよ兄・頼朝に加勢する時を迎えた義経が、秀衡に「これまでの御恩、終生わすれません」と頭を下げると、秀衡は「どうせ止めたとて行くのであろう」としみじみ。「はい。だから止めないでください」と決意を固くする義経に、秀衡は別れを惜しみながらも「時が来れば我が兵も送ろう。思う存分戦ってくるがよい」とねぎらいの言葉をかけた。

 勇ましい表情で「参るぞ、武蔵坊! 者ども!」と立ち上がる義経のそばには(武蔵坊)弁慶の姿も。これから平家を滅亡に追いやる天才軍略家・義経の始動を予感させる場面。菅田演じるピュアでかわいらしい義経、そして田中演じる包容力、威厳をたたえた秀衡。わずか1分程度のシーンだったが、秀衡の義経に対する深い愛情や、2人の固い絆を感じさせる名場面として「すがすがしい」「すでに切ない」「感動的」と視聴者を魅了していた。

 なお、菅田と田中は2019年の山崎貴監督の映画『アルキメデスの大戦』で共演。菅田演じる戦艦大和の建造計画を食い止めようとする天才数学者の戦いを描いたストーリーで、ラストで菅田と田中が繰り広げた丁々発止の掛け合い、背筋も凍る展開が注目を浴びた。(編集部・石井百合子)