「東京オリンピック」メダリストが空き巣被害に。2つのメダルも盗まれる
オリンピックで2度メダリストとなり元ダブルス世界女王でもあるエレナ・ベスニナ(ロシア)が空き巣に遭い、メダルや貴金属を盗まれたことが明らかとなった。米テニスメディア Tennis.comなど複数のメディアが報じている。
2018年にダブルスの世界ランキング1位に上り詰めた35歳のベスニナは、2016年の「リオデジャネイロオリンピック」の女子ダブルスで金メダルを獲得。4回目のオリンピック出場となった先日の「東京オリンピック」ではカレン・ハチャノフ(ロシア)と組んだ混合ダブルスで銀メダルを獲得したばかりだった。
この週末、食事のために夫と外出したベスニナがモスクワの自宅に戻ると、オリンピックのものを含むすべてのメダルと、金庫に入れてあった貴金属が全部盗まれていたという。空き巣は白昼堂々と家の周りのフェンスを乗り越え、家のドアをこじ開けて侵入したものと思われる。警察の取り調べに対してベスニナは、「出かける際に警備システムを作動させるのを忘れていた」と話している。幸い怪我人はいなかった。
「リオデジャネイロオリンピック」のメダルを製造したブラジル造幣局によれば、同大会の金メダルは1個約600ドル(約6万6000円)、「東京オリンピック」のものは約790ドル(約8万7000円)だとされているが、金銭的な価値よりもオリンピックのメダルという希少価値の方が高い。被害総額は捜査中だと報じられている。
ベスニナは、女子ダブルスで2013年の「全仏オープン」と2014年の「全米オープン」、2017年の「ウィンブルドン」で優勝しており、混合ダブルスでは2016年の「全豪オープン」を制している。他にも2005年から数多くのツアーで優勝や準優勝を飾ってきたベスニナは、出産を機に2018年からツアーを離脱。今シーズン初めから活動を再開し、「全仏オープン」と「東京オリンピック」の混合ダブルス、そして「ウィンブルドン」の女子ダブルスで準優勝を果たすなど、順調な復活を遂げていた矢先の事件となった。
※為替レートは2021年9月13日時点
(テニスデイリー編集部)
写真は「東京オリンピック」混合ダブルス表彰式でのベスニナ(左端)
(Photo by Clive Brunskill/Getty Images)